その温もりに触れて


「恭弥、1つ確認したいんですが」

「…なに」

「10年後、未来で起こった出来事の事です
僕自身が覚えている…というか、夢の中で覚えていることで…」


…いや、だめですね。


聞こうと言葉を口にするも、骸は口を閉じてしまい顎に手を当てて雲雀から視線を逸らした。


彼と10年後の世界で会ったのは、牢獄に囚われてフランの力を借りてからなので本当に終盤。
僕になにがあったのかなんて、知る由もない。


「…君が聞きたいこと、想像はついてる」

「!」

自分の心境を察したのか、雲雀が口を開き骸はハッとして逸らしていた視線を雲雀へと戻す。

「残念だけど、未来の君と話す前に僕はこっちに戻ってしまったから」

「…やはりそうでしたか…」

案の定、雲雀から出てきた言葉に骸は小さく息を漏らした。


そうなると、この件についてはもうなにも手がかりがない。













探るとなると…。













「ねぇ」

「ッ?」

再び思考にはまりそうになっていると、雲雀の声が聞こえて現実へと戻される。
雲雀を見てみると、不満げに眉の端を微かに上げており骸の服をクイッと掴んでいた。

「どうかしましたか?」

「それはこっちの台詞だよ
いつまで彼の事を考えているんだい?」

「ッと」

ムスッとした表情をしながら雲雀はそう言うと、座っていた骸の太ももの上へと座り、ジッと自分よりも高くなった位置から雲雀に見下されてしまう。

「別に、彼の事を考えていたわけではありませんよ
ただ…要因が何なのかを考えていただけで」

「結局は彼絡みだろう?
そろそろ、僕の方を見てほしいんだけど」

「何を言ってるんです?
僕は貴方しか見ていませんよ?」

「…」

なにを当たり前のことを、今さら。

「…君」

「今度はなんですか?」

「…別に、なにも」

「貴方が言い出したことではないですか
ほら、見てほしいんでしょう?
もう貴方のしつこいストーカー行為から今まで、散々貴方のことを見せられてきたんです
今さらなにも、恥ずかしがることなんてないのでは?」
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