身体の熱さに見舞われて
「…さて」
黒曜ランドまで来た雲雀は、骸がいるであろう自室の窓へと向かっていく。
正面から行くと犬がうるさいから僕の部屋の窓に回ってくださいって、骸が前に言っていた。
確かにあまりうるさいと咬み殺したくなるし、大人しく指示に従おう。
…それにしても。
「今日はやけに静かだ」
休日だと言うのに、いつもなら聞こえる騒がしい声が聞こえないし、骸の声も聞こえてこない。
出かけている…?
…まぁ、もしいないのならばその時は帰るだけ。
事前に連絡もしていないし。
骸の部屋であろう場所にたどり着いた雲雀は窓へとそっと手を伸ばしてみる。
すると、少し力を入れただけでカラカラと音を立てながら窓が開いてしまった。
…随分と不用心。
窓が開いてしまい、雲雀は少し考えた後にそのまま部屋の中へと上がり込んで室内を見渡した。
「…?」
すると、ふと骸がいつも座っているソファーの上で眠っている骸が目に入り静かに近付いた。
顔、赤い…汗もかいている。
いつもの白い肌とは違い、頬が赤みを増しておりうっすらと汗もかいている。
そっと額へと触れてみると、熱い気がした。
「…ん…」
雲雀が触れ、その感覚に反応をしたのか骸が小さく声を漏らして瞳が開かれる。
「…やぁ、骸」
「…恭弥…?」
雲雀の姿を捉えた骸が朦朧とした瞳で見つめながら名前を呼び、ゆっくりと状態を起こした。
「…なぜ貴方が…と聞いても、どうせ僕に会いに来た、というのでしょうね」
「まぁね…君、体調でも崩してるの?」
「…昨日、フランと公園で寝落ちしてしまってから少し優れないんですよ」
「公園で寝落ち…?
それよりも、君熱ありそうだけど測った?」
「いえ、あいにくそういう類は置いてないので分からないです
皆身体が丈夫なのか、体調崩したことがありませんので」
「あぁ…なるほど」
時折見かける犬や千種の姿を思い出すと雲雀は妙に納得をしてしまう。
雲雀は骸へと近付き、自分の前髪を少しかき分け骸の額と額をこつん、と軽く合わせる。
「…あの」
「…やっぱり熱あるね」
先ほど同様に感じる熱さ。
自分の行動に戸惑う骸に告げながら雲雀は立ち上がった。
「ちょっと待ってて」
「きょ」
すたすたと入ってきた部屋の窓から出ていき、骸の名前を呼ぶ声が聞こえるもそのままピシャリと窓を閉めた。
「…熱ある時に必要なもの…なんだっけ…」
→
