この姿を隠して
「落ち着いた?」
「はい…ご迷惑をおかけしまして」
フェンスに寄りかかりながら声を掛ける雲雀に、骸は体育座りをしながら返事をし、未だに熱を持っている頬を隠すように顔を埋めた。
いやはや、これは想像以上。
こういう事をされることはなかったので、すごくドキドキしてしまった…こんなこと、本人には言えませんが。
「そんなに僕に会えて嬉しかった?」
「…随分と自意識過剰ですね
よほど自分に自信があるようだ」
「君、さっきのさっきであんな反応していたのによくそんな態度とれるね」
「あれは…まぁ…ちょっと刺激が強過ぎたと言いますか…」
「君にとって僕の存在って?」
「ちょっと色々とありましてね
そもそも、貴方さっき昼寝って言ってましたが学生の本分をお忘れですか?
ちゃんと勉強をしなさい」
「そういう君も、今日は平日でしょ
なんでよその学校に来てるの」
「今日はフランの修行をしていたんです
僕の幻術の方に学校は行かせていますのでご安心を」
「…ふぅん」
「…クフフ」
フランの名前を出すと、雲雀の不機嫌そうな声が聞こえてきて顔を向けると、ムスッとした表情を浮かべており思わず笑みを零してしまう。
「なに笑ってるの」
「いえ…以前、フランに妬いていると言っていたのを思い出して」
「だから妬いてない
ただ咬み殺したくなっただけ」
「そういうことにしてあげましょう」
「…君」
雲雀の言葉を遮るかのようにチャイムの音が校内へと響き渡った。
骸はスマホを手にして時間を確認すると、ちょうど昼休みに入る時間だと気付く。
「それでは、僕はこれで」
「帰るの?」
「えぇ、今から昼休みでしょうし人が来るとめんどうですからね
貴方も昼寝をする予定だったのでしょう?ここらへんでお暇します」
「やだ」
「それでは失礼…え、なんて?」
立ち上がりこの場から離れようとするも、雲雀の言葉を聞いて振り返る。
雲雀は骸の腕を掴んでおり、ギュッと力を強めた。
「せっかく来たんだ、ここにいなよ」
「いなよ、って…僕もそこまで暇ではありませんよ」
「僕に会いたくて来たんだろう?」
「…否定はしませんが…しかし…」
「骸」
スッと雲雀の手が自分の体へと伸ばされ、そのまま抱き寄せられてしまい、雲雀はそのまま骸の頬に優しく触れる。
「僕といてよ」
「ッ…あ、貴方!そういう言動はいかがなものかと…」
「わぉ、顔真っ赤
君はこういうのがお好みなんだ」
「ッフランといい貴方といい…なぜそう変な言動が出来るのか理解に苦しみます」
「は?僕があの蛙の子と同じ事してるって言いたいの?」
「なぜ少しキレているんですか!
とりあえず、いいから離し」
ガチャッ。
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