特権乱用
「…いきなりなにを言い出すのかと思えば
別に恋人なんだからデートくらいするでしょ」
骸の突然の質問に少し驚きながらも、雲雀は"なにがおかしい"と言う様に首を傾げて答える。
「それはそうなんですが、不思議に思ったので
いつもはそのような約束事を取り付けないで、いきなり姿を現したかと思えばいなくなってしまいますし
そんな貴方が突然約束をしてまで僕とデートを…と
なにか心変わりでも?」
「君は僕をなんだと思ってるの」
普段の雲雀の様子を思い浮かべながら述べると、雲雀は骸の隣へと移動をし、骸に身体を寄せた。
「…君、いきなり会いに行ったら行ったで文句言うくせに約束したらしたでまた文句言うね」
「今のは文句ではありませんよ
ただ、疑問に思ったことを言っているまでです」
「ふぅん…」
「なんですか、なにが言いたいんです?」
意味ありげな返事をする様子に骸は雲雀をチラリと横目で見ながら声をかけてみる。
「別に…なら、僕も君に1つ聞いてもいいかい?」
「いいですが…どうしました?」
「昨日、君と一緒にいた林檎の子」
「昨日…」
昨日の事を聞かれ、その様子を思い出す。
確か、昨日彼に会った時にいたのは…それに、林檎こ子となると…。
"ししょー"
「…あぁ、フランですか」
昨日の光景が蘇り、フランの名前を口にすると雲雀はピクリと反応を示す。
「その林檎の子といつも出かけてるの?」
「え、えぇ…」
ズイッと距離を詰められ、少し驚きながら骸は小さく頷いた。
「まぁ、出かけると言ってもコンビニとかですが
彼、アイスが好きなのでデザートとして買いに行くんです
それでその後に公園で食べたりとか…その程度です」
「今日の僕とのデートと、林檎の子と行くデート、どっちがいい?」
「どっちが…え、なにがです?」
「僕とのデートと、林檎の子とのデート」
真剣な眼差しで見つめながら同じ言葉を繰り返す。
その言葉の返答に困っているも、ふと昨日の光景が再び蘇る。
『えー、もう少し遊びましょうよ
折角のデートなんですしー』
ピクッ。
『…デート?』
『デートだなんて大袈裟な
ただアイスを買って公園でゆっくりしていただけでしょう?』
『それはもうデートと言っても過言ではないですー』
…もしかして…彼…。
「…あの」
「なに?」
「もしかして、貴方…」
「妬いていたのですか?あの時」
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