口数が少なかった理由


ガバァッ!

「ッ!」

蓮はニクロムの後ろ髪を掴み上げながらギロリと鋭い目付きで見下ろした後に口角をあげて笑みを浮かべる。

「初めの威勢はどうした、ニクロム
建前だけでは俺には勝てん
やはり素直になったらどうなんだ?」

「...うるさい
誰が私情で戦うものか
僕は誇りあるパッチの十祭司だ」

ニクロムの言葉を聞き、蓮は顎を蹴り上げながら眉間にシワを寄せる。

「...蓮!」

「...」

「...ホロホロ、なにしてるんよ」

腕を組みながら戦いを見ていた葉だったがチラリと隣にいるホロホロを見てみるとなぜか両手で顔を覆い隠しているのに気づいて顔を覗き込みながら声をかけた。

「...いや...俺も蓮の事言えねぇなと思って」

「蓮の事?」










「さっきの蓮の顔がかっこよすぎて死にそ...」

「お前ら、似た者同士だったかー...」










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