口数が少なかった理由


「お前、この状況わかってるんか?」

「あぁ、わかっている
ハオの元へと向かうべく進む俺たちの前に立ちはだかる十祭司を倒している最中だ
そして現在はホロホロとその担当であるカリムとの戦い
そんな中ホロホロの過去が暴かれたところだが」

「すげぇ詳細言うんだな、お前
ならなおさら蓮の性癖言う場面じゃないの分かってんだろ?
ちょっとは空気を読めよ」

「葉、貴様に言われるのは心外だ」

「そんなおいらに言われちまってるんだからな?
それにほら、見てみろよあのホロホロの顔...お前の言葉聞こえてたのかわからんがなんとも言えん表情してる」

「む?」

葉に言われて蓮がホロホロへと顔を向けるとこちらに体を向けており、蓮の視線に気づいたのかバッと再び背中を向けた。

「...こっちを見てないじゃないか」

「いや、見てたんだって
さっきから口数少ないと思ったらそんなこと考えてたとは...歪みねぇな」

「それに、奴の過去を聞いたところで俺達がどうこう出来るわけではないからな
あとは奴の気持ちの問題だから見守るしかあるまい」

「そりゃ、まぁそうだけど...
蓮の事だから暴走するのかと」

「...貴様は俺の事をなんだと思っているんだ」

「え?ホロホロ大好きなヤバい奴」

「なにを言うか、俺が奴に対する愛は"純愛"だ」

「...純愛って言葉の意味、知ってるか?」

「純愛とは、邪心のない、ひたむきな愛。 純愛の定義としては、他に「その人のためなら自分の命を犠牲にしてもかまわないというような愛」「肉体関係を伴わない愛(プラトニック・ラブ)」「見返りを求めない愛(無償の愛)」などがある。」

「細かくありがとう、そんなに説明するとは思わなかったんよ
それで、その説明の中に"邪心"って言葉があったんだけど本当に邪心はないんか?」

「あるわけない純粋に奴を愛しているだけだ」

「なら肉体関係もないんだな?」

「は?むしろなぜないと思っているんだ」

「なんでそんなに堂々としてるん?」

「ABCの3段階で数えるならCまでやってる」

「なにその3段階」

「Aは手繋ぎ、Bはキス、Cはセックs「わぁーわぁーわぁー!!!」むぐッ」

蓮の発言を遮るかのようにホロホロが走って近寄ってくると声を上げながら蓮の口元を手で覆った。

「...貴様、戦いの最中に敵に背を向けるとは何事だ」

「何事だ、じゃねーよ!カリムには少し待ってもらってるし大丈夫!」

「これで待ってくれるカリム人良すぎんか?」

「それよりも!お前なに勝手にいろいろ言ってんだよ!」

「は?なにがだ?」

「なにがだ?じゃねーわ!
葉に俺達の...その...」

もごもごと口ごもるホロホロを見て首を傾げる蓮だが、すぐにピンッと気づいたらしく口を開く。










「あぁ、セックs「だからそれやめろや!!」










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