口数が少なかった理由


「そうだよ
あいつは俺が殺したんだ!
そんで結局今じゃ村もダムん中さ!
どうだ、最低だろ?
これが俺の正体なんだよ!」

ホロホロは瞳に涙を溜めながら自分の思いを口にする。
その言葉を聞いていたカリムは口元に笑みを浮かべた。

「フフ...これは効いたぞホロホロ
ありがとう!これで私も心おきなく戦える!」

カリムの巫力がビリビリと空気を振動させるかのように感じ取れる。
その巫力を感じて離れて戦いを見ていたチョコラブも圧されてしまう。

「すげぇ巫力だ!」

「ホロホロ、お前...」

カリムの巫力の凄まじさを近くで浴びているホロホロの背中に向かって葉は話しかけた。

「...今まで隠してて悪かったな、葉
まぁ、ナンボでも失望してくれてかまわねぇ」

ホロホロは決意を固めたのか、この状況下にあるにもかかわらずニィと口角をあげてカリムを見据えた。

「せめて、こいつをブッ倒しておめーらは先に行かせてやるからよ」

「...」

「...蓮?」

ホロホロの事をジッと真剣な眼差しで見つめている蓮へと葉は名前を呼び掛ける。

いやぁ、黙りこむのも仕方ねぇか。
過去の話とはいえ、ホロホロの想い人だった女の子の話聞かされちゃ...。

「...葉」

「...まぁ...なんだ...そう落ち込むなって蓮
過去の事とはいえー...」










「先程のホロホロの表情...すごいクるな」

「...おぉ?」










シリアスな雰囲気、ぶち壊しやがった。









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