最近あいつらの様子がおかしい


「...って、あいつ等またどこ行った?!」

引きずられていく様子を見ていたがいつの間にか姿が消えており、チョコラブはハッとして回りを見渡した。
すでに部屋の中には姿がおらず...。

「く、くそぉ!竜と話してたら見失っちまったじゃねーか!!」

「俺のせいか?!なんかすまん!!」

「葉ー!蓮とホロホロどこいった?」

チョコラブは先ほどまでホロホロと話していた葉に声をかける。

「んー?今さっき蓮に引きずられて部屋から出ては行ったなぁ
どうせ、またいつもの喧嘩だろ」

「緩いな!お前は心配じゃねーのかよ葉
あいつ等いつもいつも喧嘩しては出ていって次の日に帰ってきてんだぜ?
そんなに長い時間一体どこでなにを」

「うぇっへっへ、大丈夫だって
あいつら、なんだかんだで仲いいしなぁ
喧嘩といってもお互いの命取り合うほどのことはいつもしてねぇし、なんだったらすっきりした感じで帰ってくるしな
そこらへんは、あいつらも弁えてるさ」

「それはわかってるけどよぉ...」

「でも、チョコラブの気持ちもわからんではないなぁ」

「え?」

麦茶を飲みながら笑みを浮かべている葉の言葉にチョコラブは声を漏らしながら顔を向けた。

「同じチームメイトなのに自分だけ仲間はずれにされてるのは嫌だもんなぁ」

「どぅえ?!べ、別にそんなんじゃねーよ!」

「うぇっへっへ、隠さんでもいいさ
おいらだって、自分だけ知らないことがあるのは...まぁ、何かしら理由があるだろうけど少し寂しく感じる」

「葉...」

「まぁ、でも言えない理由もあるんだろうしあいつらが自分の口から言うまで待つのも悪くないんじゃないか?」

「...ん...葉の言う通りっちゃ言う通りだな」

チョコラブは深いため息をつくと立ち上がり、ふらっと歩き出した。

「少し風に当たってくるわ」

「おーう、ごゆっくり」

葉は部屋から出ていくチョコラブの姿を見送ると、手に持っていたコップをテーブルの上へと置いた。










...あいつら、チョコラブにまだ言ってなかったのか。
チームメイトだから言ってもいいとは思うんだけどなぁ...。










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