ポッキーゲームとは?


「ホロホロ」

「んー?」

蓮はソファーへと座って寄りかかっているホロホロに声をかけながら隣へと腰かけた。

「今日、11月11日はなんの日か知っているか」

「...知ってるけどよ」

ホロホロはチラリと蓮の手にある箱を見る。

確か今日はポッキーの日だよなぁ。
てか蓮のやつそんなのも知ってるのかよ意外だわ。
そんで、蓮が持ってるのはー...。

「いやそれト◯ポじゃん」

「最後までチョコたっぷりでうまいではないか」

「確かにうまいけどさ、今日はポッキーの日なんだろ?」

「そうだ、だからポッキーゲームとやらをしようではないか」

「お前の手に持ってるのト◯ポだって、ポッキーゲームできねーよ?」

「本当はたけ◯この里でやろうとしたのだが」

「それ短すぎて最早ただのキスなんだよなぁ」

「それかき◯この山のほうがよかったか?」

「それ戦争起きるからやめようぜ?!
結局のところポッキーはあんのかよ」

「あぁ、あるぞここに」

蓮はト◯ポの箱をテーブルへと置くと用意していたポッキーの箱をホロホロへと差し出した。

「そーそー、これこれ
ト◯ポだと太くて逆にやりづらいんだよなぁ」

「なんだ?貴様はポッキーゲームをしたことがあるのか?
相手などいないであろうがな」

「いや1人ポッキーゲームなんてやってねーからな?
小さい頃ダチとやったんだよ
これってポッキーに夢中になりすぎてまじでキスしちゃうんだよなぁ」

「なるほど、キスもしたと?」

「そうそう、小さい頃だったから特に気にしなかったけど今くらいの年齢でキスとかしちったら黒歴史もんだよ」

「相手は男か?」

「そりゃ男だろーよ、さすがに小さい頃っていっても女子とはー...」

ふとホロホロは蓮へと顔を向けてみる。すると、なにやら面白くなさそうな表情を浮かべており思わず吹き出してしまった。

「なにを笑っている」

「いや...なんだよお前、もしかしてそんな小さな頃の話で嫉妬してるのかよ?」

「そんなわけなかろう」

「ならなんだよ、そーの顔はよぉ
せっかくの可愛い顔が台無しだぜ?」

ホロホロは未だに笑いながらポッキーの箱を開けて1本取り出し口に加えた。

「誰が可愛いだ、調子に乗るな馬鹿ホロめ」

「ほらよ」

「...?なんだ」

ホロホロはポッキーをくわえたまま蓮へと顔を近づける。

「なにって、ポッキーゲームすんだろ?」

「なんだ、貴様のほうがノリがいいではないか」

蓮は少し驚いた表情をするもホロホロの両頬を手で包み込んで反対側をくわえ、サクサクと食べていく。
だんだんと近づいてくる蓮の顔にホロホロは思わず目をそらす。

あっれ...待て待て、なんかこれ思った以上に恥ずかしくね?!

パキッ

「あっ」

恥ずかしさが込み上げてきたホロホロは顔をそらそうとしてしまいその拍子にポッキーが折れてしまった。

「...おい」

「あー...わりぃ」

ジトリとホロホロを見てくる蓮からホロホロは顔をそらして折れてしまったポッキーを食べる。

「貴様から吹っ掛けておいてなにリタイアをしているんだ」

「いや思った以上に恥ずかしくて」

「このくらいの距離、いつもに比べたら大したことないだろう
毎日零距離でキスをしているのだから」

「そうだけどさぁ、なんっだろ
こっ恥ずかしくてしかたねぇの!」

「貴様の感性が理解できんな...ならば仕方ない
キスで慣れるしかないな」

「は?え?」

蓮は小さくため息をつくとホロホロの肩を押してそのままソファーへと倒す。

「ポッキーゲームを最後までするためにキスで慣れると言っているのだ
キスをたくさんすれば顔の近さに慣れて恥ずかしさもなくなるだろう」

「え、それじゃいつもと変わらなくね?」

「何度も言うがホロホロ、これはポッキーゲームのためだ」

「いやだからもうそれポッキーゲーム関係な...ッ...あ、こらお前服の中に手入れるな!!」

「いや、もうセ◯クスしたほうが羞恥心を捨てられるのでは...
我ながらいい考えだと思うのだがどうだろう?」

「おっまえほんとたまにポンコツになるのね?!
ちょ、やだやだ普通にポッキーゲームを」










「あーーーーッ」










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