いつもの時期がやってきました


「俺としては、俺に触れてくれるのは嫌ではない
むしろ、いいと思っている」

「お、おぉう?」

朝ごはんのサンドイッチを食べている最中、蓮が紅茶を一口飲んで一息ついたあとに口を開いた。
ホロホロは突然の言葉にきょとんとしながら咀嚼を繰り返す。

「なんだよ、突然」

「突然ではない、前々から言っていることだ」

コトッと小さな音を立てながらテーブルにカップを置いた蓮はジトリとした目つきでホロホロに視線を送った。










「暑くなると、俺にくっついてくる癖」










「別にくっついてねぇんだけどな…俺」

蓮からの言葉にホロホロは"うーん"と考えながら唸り声を漏らす。

「毎回毎回蓮そう言うけどよ、そこまでくっついてねぇだろ?
つか、くっついてくるのはいつも蓮だし」

「…」

考えても思いつかない自分の指摘された行動。

蓮はたまにそういうこと言うけど、ほんと俺、くっついてる自覚ねぇんだけど…。

「以前、証拠の音声も聞かせたのにまだ言うのか」

「あー…」

蓮に言われ、以前聞かされた音声の内容が思い出され、ホロホロは頬をかきながら気まずそうに蓮から視線を逸らした。

「…いやまぁ、聞いたけど
確かに俺でしたねさーせん」

「…話を戻すが、俺としてはくっついてもらっても別に構わん
むしろ、夫婦なのだからそれが普通というべきか」

「お前のその発言、久々に聞いたけど慣れないわな」

「しかし、最近の暑さの中ずっとくっつかれると流石に熱中症にならないか心配になる
本当に、俺としては心苦しいが…」

「えぇ…そこまで真剣にならんでもよくね?」

「何を言うか、これは第一に貴様のために言っているんだ」

「俺?」

「そうだ、今でさえ暑いと言うのにこれから一層気温が高くなる
それなのに暑さに弱い貴様が俺にくっついて、となったら」

「えー、じゃどうすればいいんだよ
俺自覚がないのに控えるも何もなくね?」

「安心しろ、ホロホロ」

蓮は立ち上がり食べ終えて空になった皿を重ねながら笑みをこぼした。











「俺に考えがある」

「…」










絶対にろくな考えじゃねぇ。










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