雨の日雨の子何処へ行く?
「雨降ってる中デートするって…今までなかったよなぁ」
蓮に誘われ雨が降る中外に出たホロホロは、傘を差しながら思ったことを口にした。
「そもそも、雨が降る中外に出るという発想自体なかったからな
俺達の場合、主な移動手段が歩きであるから仕方がないが」
「あー…確かに」
ホロホロは自分の隣を歩く蓮をチラリと横目で見る。
「…ちなみにさ、聞きたいことあんだけど」
「なんだ?」
「なんで自分の傘ささないで、俺んとこ入ってきてるわけ?」
家を出てから気になっていた。
なぜか自分では傘を持たずに、俺の傘の中に入ってきていたことに。
「別にそんなに傘大きいわけじゃないから狭いんだけど」
「馬鹿め、俺が言ったことを忘れたか馬鹿ホロ」
「馬鹿馬鹿言いすぎじゃね?」
フンッと鼻で笑いながら馬鹿にするような物言いに若干苛つきを覚えると、蓮は前を向いて歩きながら言葉を続ける。
「雨の日にしか出来ないデートをしようと思ってな」
「雨の日にしかできない…あ」
少し理解に時間がかかったが、蓮の言わんとしていることに気付いたホロホロ。
雨の日にしかできない…。
「…相合傘とは思わなかったわ
確かに、雨の日にしかできねぇわな」
「だろう?
まぁ、最近は暑さのあまり日傘を使用する者も多いが、こちらのほうが風情がある」
「確かに、それは賛成
ちょいと濡れるのが難点だけど」
「む、俺は濡れてないが?」
「そりゃ、蓮が濡れないようにしてっから」
ホロホロの言葉に疑問を抱いた蓮に説明をすると、蓮はホロホロが持っている傘を見て"あぁ…"と納得のいったような表情を浮かべる。
「貸せ、俺が持つ」
「えー、やだ
こんぐらいなら俺も出来るし、たまには彼氏らしくさせろよ」
「かれ…し?」
「あれ、もしかしてお付き合いしてるって思ってたの俺だけ?」
「夫は俺で、お前は妻だろう?」
「あー、その一歩先の関係だったかぁ…」
「そういうわけで、俺によこせ
妻にそのようなことをさせるのは目覚めが悪いからな」
「うーん、でもよぉ…」
「なんだ、まだなにかあるのか?」
「いや…」
「俺のほうが背でかいから、蓮が傘持つと俺の頭が傘にぶつかりそ」
「黙れ」
グサッ。
「うぉぉい?!トンガリ伸ばして傘に刺すのやめてくんね?!
穴空いたじゃん俺の傘ぁ!」
「仕方ないな、予備に持ってきてた俺の傘を使うとしよう」
「お前、持ってきてたのかよ…」
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