海に行こうか


「あ、蓮
さっきお前言ってた"味は変わらない"ってやつ」

「あぁ、確かに言ったな
食べて見るか?」

「お、いいの?んじゃ、遠慮なく」

蓮がスプーンで掬ったかき氷を向けると、パクッとホロホロは口へと含んだ。

「どうだ?」

「ん…んー…いちご…いちご…?」

口の中で味を確かめようとするも、うーんと首を傾げだす。

「どうだ?」

「…わかんねぇ」

「わからんか」

「なら蓮も食べてみろよ、ほら、あーん」

「む」

蓮にも食べさせようとホロホロは自分のブルーハワイ味のかき氷を掬うと蓮の口元へと運ぶ。
蓮はジッとそれを見つめた後にホロホロへと顔を近付けた。

「あれ、食べねぇの?」

「こっちで確かめる」

「あ、もしかして俺のスプーン嫌だった?
なら蓮のスプーンで」

そこまで言うと蓮がいきなり唇を重ねてきてきょとんとした表情を浮かべてしまう。

な…え…。

「ん」

「ッ…ん…」

蓮の行動に驚き固まっていると閉じていた唇を開けるように舌でつついてくる。
ホロホロは少し戸惑いながら唇を微かに開けると、そこから蓮の舌が侵入をしてきてホロホロの舌を捉え、自分の舌を絡めだす。

「ふッ、お、おい、れ」

「…ん…」

クチュリと水音が頭に響き、蓮の肩を掴んで離れさせると名残惜しそうに唇をチュッと吸った後にお互いの唇が離れた。

「い、きなりなにしてんの…お前ッ?!」

「かき氷の味を確かめようと」

「ならなんで俺にキスすんですかねぇ?!」

「かき氷を食べるの楽しみにしていただろう?
だから食べるのは申し訳ないので貴様の口の中の味で確認しようと」

「ばッか!馬鹿!
お前さっき人に公共の場云々偉そうに言ってたのに!」

「安心しろ、人目につかない所を選んで貴様に設置を頼んだから」

「あれ、確信犯?!
通りであんまりパラソル立ってない所に立たせたなと思ったわ!
だからって、ほんっと外でそういう事すんのやめろよ!」

「なぜ?」

「なぜ?って…そりゃ…
べろちゅーされたら…その…し、したくなんじゃん…えっち」

「…」

顔を赤くしながらぶつぶつと言うホロホロを見て、蓮は"ふ"と笑みを零しながらだんだんと距離を詰めていく。

「ちょ、なんで近付いてくんの怖い!」

「ホロホロ」










「最初話した青◯は、フラグだったようだな」

「ッ、や、やらねぇよ…?!」










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