海に行こうか
「…」
「おい、機嫌を直せホロホロ」
ぶすーっと頬を膨らましながら顔を背けているホロホロに蓮は声をかけた。
「別に恥ずべきことではないだろう?」
「…だって、お前何も反応しなかったしよぉ…
なんか、言った俺が馬鹿みてぇじゃん」
「馬鹿ではあるからな、そこは否定せん」
「そこは否定しろよ」
「そもそも、どのような反応を期待していたんだ?」
「そりゃ、恥ずかしが」
「俺が恥ずかしがったことはあるか?」
「…て、照れたり」
「あの発言で照れるほど初ではない」
「うぐ…ッ…」
「なんだ、もうネタ切れか?」
「う、うるせぇ…」
「まったく、馬鹿な奴だな貴様は」
「だぁぁ!もう!馬鹿馬鹿言うな!
馬鹿なのは身に沁みて…ッうぉ?!」
何度も繰り返される自分を馬鹿にする発言に顔を向けながらキャンキャン犬のように騒ぐと、蓮はホロホロの羽織っているパーカーの胸ぐらを掴んでグイッと引き寄せた。
「恥ずかしがったり照れたりするのは、貴様の役目だろう?」
「ッな、なんだよその役目…」
「違うか?」
「…違わねぇ…し…今もちょいドキッてした…」
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