海に行こうか


「ッはー…気持ぃ」

海の中へと入り、海水の温度の気持ちよさに声を漏らす。
ホロホロは浮き輪に寄り掛かりながらぷかぷかと浮いていた。

「もう海から出たくねぇ…出たら溶ける…」

「なら俺と帰れなくなるぞ?」

浮き輪の輪の部分に座りながらホロホロの近くで漂う蓮に顔を向ける。

「それは嫌だわ、ちゃんと帰る」

「そろそろ水分補給に戻るか
かき氷も売店に売っているし」

「あー、それもいいなぁ
かき氷何味にすっかなー…無難にいちごかーブルーハワイもいいよなー」

「あれ、着色変えているだけで中身は同じ味だ」

「え、まじ?」

「まじだ、今度利きかき氷でも家でするとしよう」

「あ、それやりてぇ
なら今度かき氷器も買おうぜ?
そしたら一年中かき氷食べ放題だし」

「冬にまで食べようとするな」

「んー、でもよ…炬燵に入りながらアイスって食べたくなるじゃん?
それのかき氷バージョンだと思えば同じじゃね?」

「その気持ち分からなくもないが、そもそもアイスと氷とでは成分が違う
かき氷は氷そのものなのだから」

「いいアイデアだと思ったのに」

「ちなみに、先程の利きかき氷だが」

「ん?」










「当たったら俺からの褒美がある」

「蓮からのご褒美…なんか、絶対えっちな事されそうなんだけど」

「貴様は俺をなんだと思っている」











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