暑い時には冷やしましょう


「...」

「おい、大丈夫かホロホロ」

俺は床にぐったりとうつ伏せになっているホロホロへと声をかけた。
ホロホロは小さく頷くような動きを見せた後に、ゆっくりと仰向けになる。

「...あちぃ」

「この暑さでは無理もなかろう
冷房をつけてもこの暑さとはな」

「なぁ、これ本当に冷房ついてんのかよ?
いつもならもうちょい涼しくね?」

だらだらと汗を流しながらホロホロは床を這うように動いて、テーブルへと移動をし置いてあるエアコンのリモコンを手にとった。

「おい蓮、これスイッチついてねぇんだけど」

「そんなことないだろう、俺が起きたときに付けたはずだ」

「いやでもよぉ...あん?」

エアコンへと向けてスイッチのオンボタンを押すもなにも言わない。
何度も何度も押すもやはり変化はなし。
俺は嫌な予感がし、エアコンの真下に移動をして手を伸ばし風が出ているかを確認した...が。










「...おい、動いていない」

「...まじかよ」







 

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