チョコor俺?
「ん"ー...」
「どうしたホロホロ、馬鹿なのにそんなに悩んで」
テーブルに置かれた雑誌とにらめっこをしたホロホロを見て、蓮は温かいお茶が入ったマグカップを置きながら声をかけた。
「馬鹿は余計だわ、馬鹿は」
「なにをそんなに考え込んでいる
またなにか変なことでも考えているのか?」
「...」
「おい、なぜ黙る」
「...いんやぁ...まぁ...あながち間違いでもねぇな、と」
「...ほぉ?」
マグカップを手に取り"ふーふー"とお茶を冷ましながらホロホロはチラリと蓮を見る。
その様子に蓮は"スゥ"と目を細めた。
「ならば先手を打つとしよう
なにを企んでいるのか吐け
さもなくば...」
「わーッ!待って待って!ストップ!
お話だけでも聞いてください!!」
蓮は持っていたマグカップをテーブルへと置くとジリジリとホロホロへとにじみ寄る。
その雰囲気に"ひっ"と小さく悲鳴を上げながらサッと両手を上げて降参のポーズをとった。
「企んでるのは企んでるけど、お前の事騙そうってわけじゃねぇから!
バレンタインだよ、バレンタイン!」
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