僕の知らない世界の君


「ッ…いたた…酷い目にあった…」

煙に包まれ、頭を押さえながらマーモンは上体をゆっくりと起こした。

まさか僕がバズーカに当たることになるとは…。
でもまぁ、バズーカが本当に直ってるのか確認するのにはちょうどいい。
…とりあえず、僕の考えが正しければ、ここは10年後の世界のはずなんだけど…。

自分がいる場所が何処なのかを確認するために周りを見渡してみる。
すると、現代の自分の部屋の面影がかすかに残っていることに気付く。

部屋の装飾が所々変わっているけれど、間取りとか置いてある物とかからして…僕の部屋みたいだ。
安易に変な所にいなくてよかったな…これが任務中とかだったら大変なことになっていたかもしれない。

「確かバズーカは…5分…だっけ…あんまりよく覚えてないけど、確かそのくらいだったはず…」

10年後の皆がどんな感じか見てみたいし、少し部屋から出て探索でもしてみようかな。

少しこの世界の現状が知りたくなり、マーモンは立ち上がると静かに扉の前まで歩いていき、ドアノブに手をかける。

キィッ。

「!」

すると、自分が回すよりも先に勝手にドアノブが回されマーモンは思わずパッと手を離してしまう。

誰か、僕の部屋に入ろうとしてる?

ゆっくりと開かれる扉。
マーモンはごくりと唾を飲み込みながら、誰が入ってくるのかをジッと見つめた。










完全に扉が開かれ、一番最初に視界に入ったのは綺麗な銀髪。

現代とは違い、前髪までもが伸ばされており、身長も少し高くなっている。










「う"ぉぉい、マーモンいるか…あ"?」

「…やぁ、スクアーロ」











その人物、10年後のスクアーロはマーモンの姿を見て驚いたように声を漏らした。










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