雨雨ちゃぷちゃぶ


「あ"ぁ?マーモンが熱出して任務行けねぇだぁ?」

マーモンの部屋へとやって来たスクアーロは、部屋の中にいたベルからの言葉を繰り返しながらベッドに横になっているマーモンの顔を覗き込んだ。
マーモンは眠っているのか、瞳を閉じており頬を赤く染めながら荒い呼吸を繰り返している。

「昨日俺とマーモンが任務から帰る途中、ちょうど豪雨にあってびしょ濡れで帰ってきたからそれでじゃね?」

「ったく、仕方ねぇ…今日はマーモンの力がなくてもいけそうな任務だから代わりに俺が行く
ベルは今日任務あんのかぁ?」

「王子今日はひばーん」

「ならこの馬鹿の面倒見とけぇ
帰ってこいつが回復してたら説教してやらねぇとな」

そう言うとスクアーロはマーモンの頭に手を伸ばして乱雑に撫でつけると、そのまま部屋から出ていってしまった。

「…起きてんだろー、マーモン
スクアーロ出てったから狸寝入りしなくて大丈夫」

「…ばれてたか」

ベルの声かけにマーモンはゆっくりと瞳を開けて上体をゆっくりと起こそうとした。が、ベルに"寝とけ"と言われてそのまま再びベッドに身体を沈める。

「あとで怒鳴られるだろうな…」

「うししッ、"体調管理ぐらいちゃんとしろー"って言われるのが容易に想像つく」

「あのね、半分は君のせいだから」

「んー?そのわりにはさ」

ベルはマーモンの顔を覗き込みながらニッとはにかんだ。










「かっこいい王子の顔拝めたんだから、むしろ感謝しろよ?」

「…うるさい、くそ王子」










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