雨雨ちゃぷちゃぶ


「…まったく、ひどい目にあった」

部屋の前でベルと別れたマーモンは隊服の上着を脱ぎながら疲れたように息を吐いた。

帰りにお湯を張るように頼んでおいてよかったな、すぐに身体を暖められる。
明日も任務があるし、これで風邪を引いて出れないとなったら話にならない。

「早くお風呂で暖まろう」

風呂に入る支度をし、脱衣場へと向かい濡れて重くなったシャツを脱いで籠に入れる。

「…さむ」

すっかり身体が冷え切ってしまったのか、未だに身体の震えが止まらない。

これは本格的に危ないかもしれな…。










バァンッ!

「?!」

いきなり脱衣場の扉が開かれ、マーモンはその音にビクッ!っと身体を大きく跳ねさせながら勢いよく扉へと顔を向ける。

「マーモン、一緒に風呂入ろーぜ?」

そこには着替えを持ったベルが立っており、脱ぎかけのマーモンを見て"タイミングばっちり"とはにかんだ。
そのベルの様子を見たマーモンはプルプルと身体を震わせ、脱いだシャツで自分の身体を隠した。

「…な…ッ…」

「んー?どしたよマーモン」

「ッ…こんの…」










「勝手に入るのやめろ、この馬鹿王子…ッ!!」

「あぁん?誰が馬鹿王子だよ」










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