任務の一環でして
「ツナに賞金をかけてた奴が捕まった」
1週間後、リボーンがボンゴレ本部から受けた報告を空き教室に集めた綱吉、獄寺、山本、ディーノ、スクアーロ、そしてマーモンに向けて話した。
「どうやら前々から敵対していたファミリーの仕業だったらしい
そのファミリーは昨日、ヴァリアーのルッスーリア、ベルフェゴール、レヴィで殲滅、賞金かけた奴だけ捕獲してボンゴレ本部で身柄を預かってる
まぁ、もう日の目を浴びることはねぇだろうがな」
「こわ…ッ!」
「スクアーロにマーモン、世話んなったな」
「別に問題ねぇ」
「お金は貰ってるしね」
「でも、本当に助かったよマーモン
宿題分からない所教えてもらったり、母さんの手伝いしてくれたりしてさ」
「どうせ君の護衛+跳ね馬と"お兄ちゃん"待っている間暇だったから」
「そっか、お兄ちゃ…」
…お兄ちゃん?
スンッと澄ましながら言うマーモンの言葉に他のメンバーの時間が止まったような感覚。
スクアーロはそんなマーモンの様子を見て小さく息を吐きながら額に手を当てた。
「…どうしたの?揃いも揃って黙ってさ」
「いや、今"お兄ちゃん"って」
「は…なに…を…ッ…!」
綱吉が口に出すと訝しげな表情を浮かべていたマーモンだったが、自分の失言に気付きだんだんと顔を赤くしていく。
「ははッ、そこまで役になりきるなんてすげぇな!」
「ッむぎゃ!」
マーモンが役に入り切っていると思ったのか山本は背後から肩を抱きながら褒めるとマーモンは驚きのあまり声をあげる。
「あ、なんだそういうことか
やっぱりこういう潜入する時って役になりきるの大事なの?」
「え、あ、あぁ…そうだね…」
「暗殺部隊っていうから殺すだけかと思ったが、そこまでの事もやるとは…」
「別に殺すだけが暗殺部隊ってわけでは…」
綱吉、山本、獄寺に囲まれて困ったように言葉を選びながら答えるマーモンをスクアーロが見守っていると、ディーノに肩をポンッと叩かれる。
「なんだ跳ね馬ぁ」
「いやぁ、ははッ」
「彼奴等が純粋でよかったなぁ、ってよ」
「…」
ディーノの言葉に黙り込んでいると、リボーンが反対側の肩を同じように軽く叩いてきた。
「俺が用意した一式、有効活用してくれたようで何よりだ
あ、制服とか返さなくていいからな
今後も使うことになるこもしれねぇからな」
「…もう二度と、そっちの都合で使わねぇことを祈るぜぇ」
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