任務の一環でして
「まったく、リボーンには困ったものだよ
なんで僕がこんな事をしないと…」
「う"ぉぉい、いつまで言ってんだお前はよ」
屋上で昼ごはんを食べながらぷんすかと怒っているマーモンを横目にスクアーロは呆れた表情を浮かべる。
「金につられてちゃんと確認しないお前がわりぃだろが」
「ムムム、そこはフォローしてよ」
「お前のミスをなんでフォローしねぇといけねぇんだ、馬鹿」
「そう言えば、今は跳ね馬が沢田達を見ているんだよね?
そっちに僕の幻術飛ばさなくてよさそうかい?」
「別にいらねぇだろ、その分他んところに回しとけ
今のところ、他の場所はどうだぁ?
怪しい奴はいるか?」
「ちょっと待って」
手に持っていたパンを口の中に放り込んだ後、マーモンはスッと瞳を閉じて他の場所に配置をした分身の視界を共有し始める。
「…今のところは大丈夫かな、怪しい奴はいない
たぶん、現れるとしたら登下校とか家にいる時とかじゃないかな?
一般人まで巻き込むとは考えにくいし」
「なら、下校はお前がついていけ
俺は一応教師ってことだから仕事があるからなぁ
跳ね馬が夜は泊まるっていうし、帰りは迎えに行く」
「了解、なにかあった時は連絡をするよ
…それにしても…」
マーモンはスーツ姿のスクアーロをジッと見つめる。
「なんだぁ、そんなに見てきて」
「君のスーツ姿はあまり見慣れないからね、ちょっと新鮮」
「ほとんどアジトでは隊服だし、公の場に出る時にしか着ねぇからな
かたっ苦しくて仕方がねぇ
…そういうお前は…あー…なんつーか…」
ネクタイを緩め疲れたように息を吐いた後、スクアーロはマーモンの格好を見て言葉を出そうとする。
「無理に褒めようとしなくていいよ、そもそもこの格好を褒められたところで嬉しくない」
「それよりもお前、ちょっと立ってみろ」
「…え?まぁ…いいけど…」
スクアーロに指示をされ、マーモンは頭に?を浮かべながら立ち上がり、スクアーロの前へと立った。
「はい、立ったよ
いったいどうしたの?どこか変なところある?」
「お前…スカートの丈短過ぎじゃねぇか?」
「…」
「あんまり短いと階段とこで見え…ゔぉぉい、なんだその顔は」
「いや…なんかおじさんみたいだな、と」
「おじ…ッ?!」
スカートの裾を手で押さえながら言うマーモンにスクアーロはガンッとショックを受けてしまう。
「君が言わんとしていることは分かるんだけどさ、そういう目で見られるのはちょっと…セクハラになるんじゃないかな…?」
「ちょい待てぇ!別にそういう風に見てるんじゃねぇぞ!
ただ、さっきもここに来るまでに階段お前が先に登ってたから見えそうになってたから言っただけで」
「!」
慌てて否定に入るスクアーロの言葉にマーモンは目を見開き、スクアーロの胸ぐらを掴んだ。
「ゔぉ?!」
「…見た?」
「あ"?なにが…」
「…下着、見たのかって聞いてるんだけど」
「いや、見えてねぇけど…って、別に男同士なんだから下着位見えてもいいだろが」
「…見えてないならいいよ」
返答を聞いてマーモンは安心したように息を漏らすとパッと胸ぐらから手を離して、乱れてしまったワイシャツを軽く整えた。
「…はい、これで大丈夫」
「おいマーモ」
「僕、先に教室に戻って跳ね馬と見張り変わるから
なにかあったら無線で知らせるよ」
スカートについた埃を軽く手で払いながらマーモンは言うと、荷物を持って屋上から出ていった。
「な、なんなんだあいつ…」
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