貴方の心を癒すのは?
ぐでぇ…。
「…うっわ、マーモンいねぇと思ったらここにいんのかよ」
談話室のソファーの背もたれへと寄りかかり、ぐったりとしていると突然扉が開かれてベルが入ってくるや否や、マーモンへと歩み寄ってくる。
「なにお前?すげぇ疲れてんじゃん」
「…疲れるに決まってるだろ…任務だったんだよ…ずっと…1週間毎日…」
ぽふっと勢いよく隣に座るベルの方へと顔を向けるのもめんどうで適当に返事をする。
本当に…1週間地獄だった…久々に身体と頭が動かなくなるほど疲れてる…。
本来ならもう少し早く終わると思っていたのに次から次へと問題が…。
「マー」
「悪いけど…君の相手はしてられないよ、ベル
流石に疲れたから無理…今日は勘弁して…」
名前を呼ぼうとするベルを制するようにスッと手を前に出して言われる前に先手を打つ。
「んだよ、もんのけち」
「けち言うな」
「つーか、それなら部屋にいりゃよくね?」
「今帰ってきたばかりなんだよ…それで、部屋に行く体力なくて…」
「それで、ここで力尽きたってわけ?
お前体力なさ過ぎ、もうちょい鍛えろよ」
「幻術と超能力で頭フル回転させながら身体も動かしてるんだ、君達よりも消費が激しいのは当たり前だろう?」
「ふーん、部屋運んでやろっか?」
「…」
確かにそれも悪くないな…でもベルの場合運ぶじゃなくて、引き摺るになりそう…。
「…いや、いいよ…気持ちだけ貰っておくよ
あと少ししたら自力で戻るからさ…」
「ふぅん…せっかく引きずって運んでやろうとしたのに」
やっぱり引きずろうとしてたのか、ベルめ…。
ぴょんっと勢いよくソファーから降りるベルを横目にマーモンはふと瞳を閉じる。
「んじゃ、あとでまた来るから
そん時には出かけよーぜ」
「はいはい…僕が元気ならね…」
ひらひらとベルへと向かって手を振ると、パタンと扉が閉まる音が聞こえ、シンッと静かになる室内。
…確か…ベル以外…ルッスーリアもレヴィも任務で…スクアーロも何処か今日出る予定だったはず…。
瞳を閉じ、真っ暗な空間のせいかうとうとと眠気が襲い始める。
…いいや…ここで、少し寝て…。
ガチャッ。
「…」
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