入れ替わりパニック


「…研究所内にいなかった…ってことか…」

風を捕獲したコロネロとスカルは、研究所内を探索して見つけられなかったリボーンと風の言葉を聞いて、コロネロは顎に手を当てて呟いた。

「おそらく、薬を飲んだ俺達のデータを取るために近くにはいるんだろうが…」

「その近くってのが、どこなのか…ってことだな、コラ」

「おい、マーモン」

「ム?」

椅子に座り、眠っているマーモンを抱っこしているスカルへとコロネロは近付きながら声をかける。

「お前、ヴェルデの居場所わからねぇか?
なんだかんだで長い付き合いだろ?」

「…まぁ、そうだね…わからないことはないかな
ここの研究所にも何度か訪れているしね」

「ならすぐに教えろ、コラ」

「別に聞かれなかったし、いいかなって
それに、情報が欲しいのであれば買ってもらわないと」

「お前だってこの件には巻き込まれてんだ
それなのによくもまぁ、そう言えたもんだな」

「まぁ、確かにスカルの身体ってのは気に入らないけど」

「おいこらマーモン!それはどういう意味だよ!」

「そのままの意味さ、いちいち吠えないでくれる?
…どうせ、ヴェルデの事だから一定時間僕らの事を観察した後に元に戻る薬をくれるだろうからね…
僕としては、自分の身体の確保も済んだし、これ以上望むことはないよ」

「お前、本当にブレねぇな…
だが、俺等もお前ほど呑気に待ってる暇もねぇからな…
コロネロ、俺のスマホ貸せ」

「ほらよ」

リボーンへと手を差し出すコロネロは、リボーンからスマホを受け取るとスマホを操作したかと思うと、今度はマーモンのスマホが鳴った。
それに反応したスカルは、スマホを手に取り画面を確認すると口元に笑みを浮かべる。

「今、お前の口座に金を振り込んだ
これでその情報を寄越せ」

「ふふん…まぁ、いいよ
払ってくれたんなら大人しく情報渡してあげる」

満足そうなスカルはマーモンを抱えたまま立ち上がると、そのまま部屋から出ていった。
その行動に不思議そうにするコロネロ達は、後をついていくとリボーンと風が最後に開けた扉の前へとスカルは立っていた。

「おい、そこは俺とスカルで行ったけどヴェルデはいなかったぞ、コラ」

「うん、そうだろうね
表面上は普通の部屋だけど、ここはフェイクだよ」

「フェイク?」

「ちょっと待って…僕も久々に触るから…何処だっけかな…
スカル、僕の身体持ってて」

「お、おぉ…わかった」

スカルはマーモンを風へと引き渡すと、部屋の中へと入っていき中を見渡して目に入った本棚へと近寄っていく。

「さっきも言ったけど、この部屋自体はフェイクで隠し扉があるんだよ
僕も昔、適当に触ったら偶然見つけてね…その時と変わってなければ入れるはずなんだけど」

本棚に並べられている本を数冊手に取ると、本棚へと並べ直してを数回繰り返していく。

「なにしてんだ?」

「ある特定の本を、定められた場所へと置いていくのさ
たぶん、本の重さ、高さ等の一定の条件をクリアすると…」

最後の一冊を空いている箇所へと差し込むと、"カチッ"となにかが作動する音が聞こえた。

「…開いた」

スカルが呟くと、その数秒後には本棚がゆっくりと横へとスライドしていき、下へと下る階段が現れる。

「おぉ…すげぇ」

「こーいう仕組みだったのか、コラ
どおりで俺とスカルが見逃すわけだな」

「おそらく、ヴェルデはこの先さ
あとはこの階段を真っ直ぐ下れば、隠し部屋まで行けるよ
そういうわけで、スカル」

「ん?なんだ…おっと」

スカルは風へと声を掛けると、風に預けていたマーモンを受け取り、階段を顎で指した。

「君が先頭で行くんだよ
なにもないと思うけど、一応ね」

「また俺壁なのかよ!つーか!俺の身体なんだからマーモンが先に行けよ!」

「僕は君みたいにМじゃないんだ
痛いのはノーセンキューさ」

「俺も別にМじゃねぇけど?!」

「いいから行けよ、めんどくさい…なッ!」

「どぁ?!あぁぁぁぁ!!」

スカルが風の背中に蹴りを入れると、そのままの勢いでゴロゴロゴロと風は階段を転げ落ちていく。

「…」

「おい、降りろよマーモン」

落ちていく風をジッと見下ろしたまま動かないスカルにコロネロは声をかけた。

「…リボーン」

「なんだよ?」

「いや…」











「…普段、風には困らされてるからね…今、すごい爽快感…」

「…お前、本当にブレねぇな…」










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