いつもと違う姿の壁


「…ふむ、検査は終わりだ
もう服を下ろしていいぞ」

マーモンの腹部に聴診器を当てていたヴェルデはそう言いながらデスクに置いてあるパソコンへと入力をし始めた。

「それで、どうなの?
薬の成分の解析はすんだのかい?」

スッとめくり上げていた服を下ろして整えると、マーモンは立ち上がってヴェルデの横からパソコンを覗き見る。
専門用語が並んでいるせいか、なにを入力しているのかわからない。

「この薬が身体に付着してからもう何日経つ?」

「そうだね…3日…くらいかな」

「3日か…ふむ…」

顎に手を当てて考え込むヴェルデを見た後、マーモンはトトッと離れてソファーへと勢いよく座り込んだ。

ベルと一緒に任務に行って、任務ほぼ終わりかけの頃に変な薬を身体に浴びてしまい、もう3日。
この姿以外には、特に変化はないから別に不便、というものは感じない。

…あ、いやだめだ。

マーモンは思い出したように自分の両手をジッと見つめた。

超能力と幻術が使えていないんだった。
そのせいで、ここ2日ほどはスクアーロの書類整理をほぼ任されて、スクアーロが僕の代わりに外へと出ている。
いつもは書類整理しか出来ないせいでストレス溜まっているのか、外で任務をして帰ってくるとすごいスッキリとした顔で帰ってくるんだよなぁ、スクアーロ。
良いことなんだけどさ。

「おい、占領するな」

「むっ」

考え込んでいると不意に頭をペシッと軽く叩かれ見上げてみると、ヴェルデが紙を数枚持っておりそれで叩かれたのだと察した。

「ねぇ、痛いんだけど
少しは優しく」

「詰めろ、話がある」

「?…わかったよ」

少し真剣な表情のヴェルデにマーモンは悪態をつこうとした口を閉じて身体をソファーの端へと移動させる。
ヴェルデはそれを確認するとマーモンの隣へと腰掛けた。

「3日前にお前が私の所に来た時にもいろいろと検査をしているのは覚えているな?」

「あぁ、覚えているよ
レントゲン撮ったり採血したりいろいろと
というか、さっきもやってたしね…それがどうかしたの?」

「そのことなんだが、3日前と今日で骨密度と骨格に少し変化があった」

「変化…」

「3日前はだいたい10歳くらいだったのが、今日は12〜13歳程度に変化していた」











「おそらく、時間経過で元の姿へとゆっくり変わっていくのだろう」










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