眠たげな瞳に映るのは?
「…」
「…」
「…」
スクアーロの部屋に連れてこられたマーモンは、自分が座っているソファーの横に足を組んで腰掛けているスクアーロを真っ直ぐ見ることが出来ず俯いており、2人の間に無言の時間が流れる。
これは、早く誤解を解かないと…。
「…あの、スクアーロ」
「…なんだぁ」
恐る恐る声をかけてみると返事はしてくれる。
しかし、その言葉はどこか怒気を含んでいた。
やっぱり怒ってる…!
「さ、さっきベルが言ってたのは嘘だから
ベルとキスとか、そういうやましい事は一切してなくて…」
「…」
「ねぇ、聞いてるスクアーロ?」
反応を示さないスクアーロの様子に困りながらマーモンはひょこっと顔を覗き込みながら再度声をかけてみる。
「…ぶはッ」
「ムムッ?」
すると、スクアーロは吹き出して笑いだし、マーモンはきょとんとしながらスクアーロを見上げた。
「ちょっと、なんで笑うの?」
「くくッ…お前があんまりにも必死になってるからよぉ」
「ムムムッ…君ね…もしかして僕の事…からかってる?」
「ベルと2人きりでいちゃついてんのがわりぃんだろが」
「うむッ」
スクアーロの普段の様子に戻ったのを見て、"嵌められた"と感じたマーモンは微かに頬を膨らませたが、スクアーロの顔がスッと近付いてきて唇を重ねられスッと顔を逸らした。
「…ベルとこうやってキスしたのかぁ?」
「してないって、もう…」
意地悪気な笑みを浮かべながら言うスクアーロにマーモンは距離を離すように肩を軽く押す。
「お前があいつにキスとかそういう類をしないってのは分かってる、そこは信頼してるから安心しろ」
「ウムムム…あと、いきなりキスはやめてよ
この前のことと言い、今も」
「あ"ぁ?この前だぁ?
いつのこと言ってんだお前」
スクアーロはマーモンにそう言われるも覚えがないのかジッとマーモンを見つめながら問いかける。
「この前、というか昨日…ほら、君がソファーで寝てて起こした時」
「…あ"ー…したような、してないような」
「なんであの時キスしたのさ
僕にだって、心の準備というものが必要で」
「なぁにが心の準備だぁ、キス以上の事してるのによ」
「それ、ベルにも言われた…」
「つっても、別に大した意味なんてねぇ
ただ、お前の顔がすぐそこにあったからキスしたくなった
それだけだ、挨拶みてぇなもんだろ」
「…はぁ…」
やっぱり、ベルと同じようなことを言うのか…。
聞いた僕が、なんか恥ずかしいんだけど。
「ほんと、いきなりは恥ずかしいからやめて
心臓に悪いからさ」
「お前の恥ずかしがる所、たまに理解できねぇんだが…仕方ねぇ
マーモン、ちょいと俺の膝こい」
「ムム?」
スクアーロは少し考える素振りを見せた後にちょいちょいとマーモンに玉ねぎをしながら自分の太腿を指さした。
その行動に不思議に思いながら、マーモンはスクアーロの太腿の上に乗る。
「んしょ…ねぇ、なんなの?」
「今からキス、していいかぁ?」
え?
自分の腰に手を回してグッと引き寄せながらスクアーロがそう言い、マーモンはきょとんとした表情を浮かべた。
すると、スクアーロは宣言した通りにキスをしようと顔を近付けてきたので"ちょ、ちょっと"とマーモンは混乱しながらスクアーロの唇を手で押さえた。
「んだよ、邪魔すんな」
「そ、そう聞かれるとそれはそれでどきどきしてしまうんだけど!」
「する前に聞けばしていいのかと」
「んなわけない!
そもそも、僕が許可する前からキスしようとしてたよね?!」
「聞いたからってお前の許可得ようとは思ってねぇ
俺がしたい時にするだけだからな」
「うぴゃッ!」
自分の唇に触れているマーモンの手首を掴み、指の股から指先にかけてゆっくりと舐め上げ、そのねっとりとした感触にマーモンは声を上げてしまう。
「マーモンよぉ」
熱のこもった眼差しに、マーモンはスクアーロから目が離せなくなり、息を呑んだ。
「キス、していいよな?」
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