眠たげな瞳に映るのは?
ガチャ。
「う"ぉぉい、ベル
ここにマーモンはいる…」
不意に部屋の扉が開けられて声の主からスクアーロだということがわかった。
スクアーロは部屋の中へと入ってくると、ベルとマーモンの光景に驚いて瞳を丸くする。
「あ、スクアーロ」
「あーらら、帰ってきちゃった」
「う"ぉい、お前ら何してんだぁ」
「なに…っ…て…ベルと一緒にゲーム」
そこまで言いかけるもマーモンはハッとして今の状態を思い返す。
·ベルに顎を掴まれ、顔が近い。
·その状態で微動だにしない僕。
·それを目の前にしているスクアーロ。
…あ…これはなにかあらぬ誤解を…。
「明らかにゲームしてるって様子じゃねぇよなぁ?」
自分の今の状況を客観的に見るとどうなっているのかを察したマーモンを他所に、スクアーロはジトリとした目つきで二人を交互に見る。
「あ、あのスクアーロ、これは」
「うししッ、マーモンがキスしてくれるって言うからシてもらおうかなって」
「ベル?!」
「あ"?」
慌ててベルから離れて誤解を解こうとするも、そこにすかさずベルが笑いながら言う言葉にスクアーロは眉間に皺を寄せて低い声を出す。
その声のトーンと雰囲気からマーモンはビクッと身体を震えさせ、頬に冷や汗が伝り、スクアーロからススッと視線を逸らした。
…スクアーロを直視できない…。
僕が悪いわけじゃないのに…。
「…スクア」
「…とにかく、マーモンの事借りてくぞぉ
今の話もよぉく、聞かねぇといけないようだからなぁ」
「ひぎゃッ」
視線を逸らしたままでも分かる、スクアーロからの痛い視線。
"このまま逃げてしまおうか"そう思うもそれを察したかのようにスクアーロに首根っこを掴まれてマーモンは声を上げる。
「ししッ、マーモンマーモン」
「「?」」
そのままズカズカと音を立てながら部屋を出ていこうとするスクアーロを止めるかのように今まで見ていたベルはマーモンの名前を呼んだ。
それに反応したスクアーロは歩みを止め、マーモンもベルへと顔を向ける。
「今度は、濃厚なちゅーしような?」
「…」
にんまりとそう告げるベル。
その言葉にピシッと石のように固まるスクアーロ。
あぁぁぁぁぁ…。
2人の様子を、マーモンは汗をだらだらと流しながら見ることしか出来なかった。
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