頭の中では分かっているが


「…そうですか…リボーンと綱吉君に会っていたのですね」

マーモンが滞在予定のホテルの1室にて、ソファーで隣同士腰掛けながらマーモンはリボーンとツナとの出来事を話していた。

「あいつの任務に付き合った時に借りていたジャケット、タイミングがなくて返し忘れてたから」

「リボーンと2人きりだったら心配でしたが、綱吉君もいたのなら安心ですね
流石に教え子の前では下手な真似出来ないでしょうし」

「…」










"やめねぇよ、お前も俺のものにするんだからな"










"俺の諦めの悪さは、あいつになんて負けやしねぇぞ"











「…そうだね、さすがにね」

ツナの家での出来事を思い出し、マーモンはススーッと風から顔をそらしながら答えるも、その言動に風はジトリとした視線を向けた。

「…リボーンになにかされました?」

「されてな」

「なにを、されたんです?」

…されたこと前提で話を進めようとしてる。

「…別に大したことはされてないよ」

視線に耐えきれなくなったマーモンは深いため息をつきながらソファーの背もたれへとぽふりと寄りかかる。

「ただ押し倒されただけで」

「押し倒ッ…本当に押し倒されただけですか?!
なにかこう、触られたりとかは」

「そうだよ、押し倒されただけ
予行練習してやろうか、とは言われたけど」

「予行練習…?」

「そう、予行練しゅ…」

…あれ?

そこまで言いかけてマーモンはハッとした表情を浮かべる。

ちょっと待って。
今の状況って…付き合ってから初めてのホテルで泊まり…。

 







泊まり…ってことは…一緒…ベッド…。












"マーモン"











「ッ!」

一瞬、艶めかしい表情で自分の名前を呼ぶ風を想像してしまい、顔に熱が集まったのが分かった。

「どうしました、マーモン?!
顔赤いですが…」

「いや、なんでもない…ちょっと…刺激が強くて…」

「刺激…やはりリボーンになにかされたんですね?!」

「い、いやだから違うって!
何もされてない!なんなら調べてもら」

「し、調べる?!それは、その…全身くまなくということでしょうか…?!」

発言間違えた…ッ!

興奮気味に言う風を見て自分の発言を後悔し、自分へと伸ばされる風の手から逃げるようにソファーから飛び降りる。

「ぼ、僕…任務したし、いろいろ歩いたりして疲れたから…お風呂!お風呂入ってくる!」

「ならば私も同席を…全身くまなく確認しないといけませんし」

「ぜ、全身くまなくって…だ、だめ!
君はホテルの大風呂入ってきなよ!そういうの好きだろう?!」

「確かに好きですが、それとこれとは」

「いいから!
入ってきたら僕、怒るからね!」

「あ、ちょ、マーモ」

自分の持ってきたキャリーケースから着替えを慌ただしく取り出し、風の静止の声も聞かぬまま、マーモンはばたばたと急いで浴室へと入っていき、"バタンッ!"と勢いよく扉を閉めた。

…あぁぁぁぁぁ…。

扉へと寄りかかり、ずるずると座り込むとマーモンは頭を抱えた。











…僕はいったい…どうすれば…。












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