今後の話をしましょうか
「マーモン、今日のデザートはショートケーキですよ」
ガラリと窓ガラスを開けて中へと入る風は部屋の中で通帳を眺めているマーモンへと声をかけた。
「...やぁ」
風の声が聞こえてきたマーモンは通帳をパタンと閉じると立ち上がり風へと近付いていく。
床へと着地した風は近付いてきたマーモンをジッと見つめた後にへらりと気の抜けたような笑みを浮かべた。
「ふふッ」
「なんだよ、気味の悪い笑い方して」
「いえ、いつも通り可愛らしいなぁと思いまして」
「...そんなのどうでもいいから、早くケーキ、ちょうだいよ」
いつも通りの風の様子に呆れながらもマーモンは顔をそらしながら背中を向けてソファーへと歩いていく。
...本当に素直じゃないんですから。
顔をそらす瞬間に見た頬の赤みに風は思わず口許を緩ませながら備え付けのキッチンへお茶の準備に向かった。
マーモンと結ばれて早1週間。
私の長きに渡ったこの思いがようやく実りました。
こんなにも早く結ばれるとは思いませんでしたが、これも私の努力のたわものですね。
...しかし、一つ不満が。
「用意できましたよ」
慣れた手つきで紅茶を淹れてお皿にショートケーキを乗せ、トレーに置いてマーモンの元へと歩いていきテーブルへと優しく置いた。
「ありがと」
置かれたショートケーキを見つめた後にフォークを手に取り一口分に切り分けて口の中へと入れる。ケーキの甘味にマーモンは思わず表情を緩めてフォークを進める。
「マーモン」
「ム、なにさ」
もぐもぐとショートケーキを食べているマーモンへと声をかけ、口端についた生クリームを指で拭いながら風は言葉を続けた。
「お付き合いしましょう?」
「やだ」
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