鈍感注意報


「...ん」

ゆっくりと瞳を開け、天井から照らされる光にマーモンは瞳を細めた。

...ここって...。

視線を動かし、見覚えのある部屋の風景に自分の部屋だと気付く。

「僕は確か...」

明るさに耐えられず、自分の腕で目を覆うとしふと腕に巻かれた包帯が視界に入った。

そうだ、確か任務で...スクアーロが来て...爆弾がどーこーって...。

「ッい...てて...」

意識し始めたら体の痛みがズキズキと感じられ、それに耐えながら上体を起こして窓を見つめた。

朝...いや、昼?
どのくらい寝ていたのかは知らないけど。
上半身、下半身共に右側に包帯。骨は折れてなさそう、痛いけど。
おそらく、あの状況から察するに...死体の近くに爆弾でもあったのか...。
一応、任務前にアジト入る時粘写で確認したんだけど...まさか見落としがあったとは。
スクアーロは...まぁ、僕とは距離が離れてたから大丈夫だろう。
しかし、これは困ったな。

「...あとで完全に怒鳴られる」

容易に想像が出来るスクアーロの説教風景にもうげんなりしてしまう。
まぁ、こればかりは僕のミスだから素直に受け入れるか。
というか、服着替えさせてくれるのはいいけどフード着きにしてほしかったな。
眩しすぎて仕方がない。
あとシャワー浴びたい。
他の奴等はたぶん回りにいないだろうしスマホ...。

サイドテーブルに手を伸ばし、スマホを手に取ってみると電源が切れているのかつかない。

こういう時に限って...。
仕方ない、自分でやるしか...。

小さく息を漏らしながらベッドから降り、数歩歩いた瞬間にグラリと視界が揺れた。

やば...倒れ...。










トンッ。










倒れる痛みに備えてギュッと瞳を閉じるもいつまで経っても衝撃と痛みはなく、なにやら支えられる感触。
恐る恐る瞳を開けると、鮮やかなオレンジ色が目に入った。
視線をゆっくりと上げていく。










「...」

「...ふ...風...」










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