過剰摂取
「珍しいじゃねぇか、お前が俺の仕事手伝うなんてよ」
ヴェルデの研究所から戻ってきたマーモンは、スクアーロの部屋へと直行し書類の整理を手伝い始め、スクアーロはその様子に椅子に座り頬杖をつきながらマーモンへと声をかけた。
「…この前みたいに書類ためられて期日間近の仕事任されても困るからね」
「あ、あれはたまたまだぁ」
書類からスクアーロへとチラリと視線を向けながら言うと、スクアーロは"うぐ"と言葉を詰まらせる。
「…あとは…ちょっと活字を読んで精神統一を」
「…活字ってほどの活字でもねぇぞ、これ」
…あんなこと言って、風のこと置いてきちゃったけど…。
別に彼のこと、ストレスとか思ってないのにあぁ言ってしまった…。
いや、もしかしたら気付いていないだけかもしれないけどさ…最近は、本当に風がいないとか考えられない…。
「…はぁ…」
「どしたぁ?ため息ついて」
「…いや…なんか疲れちゃって…」
「ゔぉぉい、まだ始めて数分だぞ」
「書類整理が疲れたとかではなくて」
「それか、風となにかあったかぁ?」
「…え?」
「な、なんで風の名…い、いやそれ以前に…」
"あ、その件に関しては安心してください
スクアーロから許可を貰いましたので"
そ、そうだ…前に風がスクアーロには自分の存在がバレている、と言ってた…。
いやでも、だからって…。
「なんだぁ、当たりか?」
スクアーロは涼しげな表情で書類にサインを書いており、マーモンはそれを黙って見つめた。
「当たり…ってわけでは…ないけど…
そ、そもそも、珍しいじゃないか
君が侵入者を見逃してるだなんて」
「お前、侵入者招いてる側のやつが何言ってんだ?」
「いや、招いてないから!
そもそもあいつが勝手に…」
「その割にゃ、追い出したりしてねぇだろが
普段のお前ならすぐに追い出すものを追い出さねぇで部屋で何してんだか」
「別に…なにも…お菓子持ってきてくれてそれ食べて話ぐらいしか」
「え?お前侵入者におもてなしされてる?」
「いやちが」
「ちがくねぇだろ、人のこと言う前にまず自分の言動振り返れぇ」
「う…うぐぐ…」
「ったく…この前ベル探しにお前の部屋に入った時も2人してクローゼットに入ってやがって」
「…」
それもバレてた…もうスクアーロほとんど知ってるんじゃ…。
「…れ…」
「あ"?なんだぁ?」
「もういっそ…僕のこと殺して…」
「なんでそうなんだぁ?」
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