鈍感注意報


「...任務おしまい、かな」

真っ暗な室内でマーモンは回りを見渡しながらポツリと呟いた。
床に倒れこんでいる死体の山。
それらは身動き一つしない。

...やっっと終わったぁ...。

マーモンの口から盛大に大きな息が吐き出された。

ここ最近、任務ばかりで疲れた...休日は休日でヴェルデの治験に付き合ったりしてたし。
流石にほぼ休みなし、というのもだめだね...体が持たない。
今日の任務中だって何度か危ない場面があった、暗殺部隊が聞いて呆れてしまう。

先程とは違い、今度は小さなため息が漏れ出てくる。

そういえば...。
あいつが僕のところに通い始めて1ヶ月ちょい...ほぼ毎日、週6で来やがって。
甘いものがタダで届くのはいいけど僕一人の時間もほしいね、まったく。
でも明日は休みに加えてあいつも来ない日のはずだし久々にゆっくりとするとしようかな。

さて、そろそろ下にいるスクアーロと合流でもしようか。

ンーッと伸びをしてこの場から離れようと一歩踏み出した。
すると、階段から慌ただしくこちらに向かってくる音が聞こえてくる。
それと同時に何処からか...小さく"カチ...カチ"と一定のリズムで音が聞こえてくるのがわかった。

バァンッ!

勢いよく開かれる扉。
そこには長い髪を乱しながら走ってきたであろうスクアーロの姿。

「あぁ、スクアーロ
こっちも終わったからそっちに行こうとし」

「う"ぉぉい!今すぐそこから離れろぉ!」

いつもより一層大きな声でスクアーロはマーモンに向かって怒鳴る。
マーモンは突然の事に驚きスクアーロの方をジッと見ていると、タンッと勢いをつけて突っ込んできた。










「そこに爆弾があんだぁ!さっさとこっちに」

「!」









バァァンッ!










記憶があるのは、僕に向かって手を伸ばすスクアーロとまばゆい光と爆音...。










あぁ...ミスっちゃった。











そこで僕の意識は途切れた。









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