小遣い稼ぎの仕方


「マーモーン、今日非番なら出掛けね?」

任務がない日。マーモンはポシェットに必要最低限の荷物を入れているとベルがノックも無しに入ってきた。

「ごめん、今日は無理」

かつかつと音を立てながらこちらに向かってくるのがわかるが、マーモンは顔を向けずに準備を終えたポシェットを肩から提げる。

「またかよ、お前最近休みの度に一人でどっか行くじゃん
王子つまらねーんだけど」

そう言いながら唇を尖らせる。

「今度の休みの時は予定ないから、その時埋め合わせしてあげるよ」

ベルの横を通りすがり際にポンッと軽く肩を叩く。

「お前、毎回毎回どこいってんの?」

ドアノブに触れると同時に問いかけられ、マーモンはベルへと顔を向けた。










「...ちょいと、小遣い稼ぎをね」










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