君のいないこの時は
「…風が来ない…」
マーモンはスマホでカレンダーを見ながらポツリと呟いた。
彼が言っていたのは1週間。
それなのに、それを大幅に超えてもう1ヶ月も姿を見ていない。
…なぜ…?
雲雀恭弥との戦いがそんなに長引いているのか?
そうだとしたらあまりにも戦い過ぎでは?
スクアーロから聞いた話でもこんなにずっと戦っているなんて聞いたことがない。
「…いやいや、それがなんだと言うんだ」
ふるふると顔を横に振り、自分の頭を少し冷やして再び考える。
彼が来ないことがそんなに大事か?
第一、彼がいないことが今までは普通だったんだし、その日常が戻ってきただけだ。
…それなのに…それだけなのに…。
"マーモン"
「ッ…くそ…」
マーモンはギリッと歯をく意地張った後に勢いよく立ち上がると、そのままの勢いのまま部屋から飛び出していきスクアーロの部屋まで走っていく。
「スクアーロ!」
「う"ぉ?!」
バンッと威勢よく開けながらスクアーロの名前を呼ぶと驚いたように身体を跳ねさせ、マーモンの方へとスクアーロは顔を向ける。
「お前、勝手に…って、どうしたぁ?そんなに息なんか切らして珍しい…」
「はぁっ…はぁ…」
突然入ってきたマーモンに怒鳴ろうとするも、息を切らしている様子に驚きただ事ではないと感じだったスクアーロ。
マーモンは乱れた呼吸を整えながらもつかつかとスクアーロに近付いていき、バンッと両手をテーブルについた。
「…スクアーロ…ごめん…
僕…その後の休み1ヶ月…いらないから…」
「今から1週間…休み、ちょうだい…」
「…あ"?」
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