君のいないこの時は
「1週間位、ここに来れない?」
「はい、そうなんです」
風から告げられた言葉を復唱したマーモンを、風は申し訳なさそうな声色で言った。
風は手に持っているプリンの乗ったお皿をマーモンの目の前のテーブルにコトッと音を立てながら置き、マーモンの座っているソファーの隣に腰掛ける。
「代理戦の時に、私は雲雀恭弥に代理をお願いしていたのですが覚えてますか?」
「代理戦…」
マーモンはその時の事を思い出す。
忘れるわけもない。
なぜなら、僕のチームであるヴァリアーと戦ったのだから。
風と僕もお互い大人の姿で戦っていたから尚のこと。(ちなみに、僕はあの時こいつに負けたなんて認めていない)
結局は、タイムアップした後に雲雀恭弥がウォッチを破壊して風チームは脱落となったけれど…。
「私は、雲雀恭弥に代理を頼んだ時に一度断られましてね…
"馴れ合うのはごめんだ"と」
「まぁ、彼の性格からしたらそうだろうね」
ボンゴレリングを賭けた戦い。
その時に彼の戦いを見て、馴れ合うことを嫌う人種であることは把握していた。
だからこそ、代理戦の時に彼が風の代理になったことが不思議で仕方がなかった。
「でも、よく彼も引き受けたね」
「それなりの条件を出しましたから
それが、今回私が貴方から離れてしまう理由でもあります」
「条件?」
「はい、その条件なのですが…」
「代理になってくれたら、私と手合わせできるというものです」
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