お前に捧げる俺の(  )


「先程からおかしいとは思っていたんです」

「うむ」

マーモンの頬を指で優しく撫でながら風はジッと様子を窺うように顔をのぞき込む。

「いつもよりも少し隙があるといいますか…そんな気がして
あと、頬が赤らんでいましたので」

「…」

自分の身体の事なのに全然気が付かなかった…。
風の言葉が本当ならば、もしかしたらリボーンとの任務の最中もこれが原因…いや。それは言い訳にしかならない。

「…薬の効果が切れかけているからかもね、それか副作用か
もしかしたら副作用の症状が出るかもしれないと言われていたから」

「…その線が濃そうですね
他に身体に異常は?」

「いや、ないよ
第一、君に言われるまで僕自身気が付かなかったから」

「それならばよかった 
もう本日は休んでください、私は念の為解熱剤等をヴェルデからもらってきます」

「あぁ、それなら頼んでもいいかい?
あいにく、僕の手元にはそういう類の薬がなくてね…医務室に行けばあるんだろうけど、この薬の効果がなくなるまでは極力出歩きたくないし」

「では、貴方が眠りについてから行くとしましょう」

そう言うと風はスマホを取り出してヴェルデに連絡をしているであろう声が聞こえてくる。

なんか自覚というか人に言われた途端、体調悪く感じ始めた…。

そのままソファーにぽふりと横になり、ふと瞳を閉じて風の声を聞く。

…もしかして、さっきのは…。









「…風にどきどきしたのは…熱のせい…か…」










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