お前に捧げる俺の( )
「あいつおせぇな」
テラスの柵に寄りかかりながらマーモンの姿が見えないことにリボーンはふと呟いた。
やっぱり俺もついていくべきだったか?いや、だがあいつも大人だし暗殺のプロだからそこまで面倒を見る必要はねぇか。
それにしても...。
リボーンは自分の唇に触れてマーモンとのキスを思い出す。
あいつの唇柔らかかったな、普段から見た感じぷるぷるしてるなぁとは思っていたが。
本当にあれが男の唇かよ、あっ、今は女か。
それはともかく...。
リボーンは懐から煙草の箱を取り出し、1本手に取り咥え火をつける。
そして、自分に近づいてきた女性達との会話を思い出す。
このマフィアのボスは未成熟な女性が好みとは...別に人の女の好みにとやかく言うつもりはねぇが、今回は相手が悪すぎる。
どう考えたってマーモンがそれに当てはまっちまう。
こりゃ、マーモンがそのボスに見つかる前になんとかしねぇと。
「...しかし、本当に遅いなあいつ
性別変わってもそんなトイレに時間かからねぇだろ」
...まさか。
リボーンはふと嫌な予感がしてテラスから会場へと入りトイレへと向かう。
周りを見渡して人がいないのを確認すると女子トイレへと入っていき個室を1つずつ確認していく。
「...いねぇ」
会場内にもいなかった、トイレにもいねぇ。
...と、なると...。
「一足遅かったか...くそ」
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