気になり始めた今日此の頃
「ふぁ…あー…任務終わったし、なぁにして遊ぼっかな」
任務終わりで帰ってきたベルは眠たげに欠伸をしながら廊下を歩く。
今日マーモン非番でいるはずだし、最近一緒に出掛けてねぇから誘っても…。
「…あん?」
自分の部屋に近づくにつれて、部屋の前でなにかが蹲っていることに気付きベルは首を傾げながら近付いていく。
よくよく見てみると、マーモンだということが分かり目の前まで行くとマーモンの足当たりを軽く蹴った。
「むぎゃッ」
「人の部屋の前で何してんだよ、マーモン」
「…あぁ…ベル…ベルだ…」
ベルの声が聞こえマーモンが顔を上げると、顔が仄かに赤くなっていることに気付き、ベルはしゃがみ込んでマーモンの赤くなっている頬へと手を伸ばして優しく触れてみる。
「お前、顔赤いんだけど
もしかして熱でもあんの?」
「いや、大丈夫…少し身体を暖めすぎてね」
「暖めすぎて?」
「気にしなくていいよ…ベル、ちょっとごめんね」
「あ?なにを」
ぺた。
いきなり謝りながら距離を縮めるマーモンを訝しげに見ていると、そっとベルの胸板に手が触れられベルの動きがピタリと止まる。
そのままマーモンはぺたぺたと数回触れたと思いきや、少し安心したような表情になった。
「え、まじでなんなの?」
「いや…ちょっと…」
「筋肉のない貧相な身体で気持ちを落ち着かせたくて…」
「え?喧嘩売ってんのお前?
自分の身体でも触ってろよ」
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