宝の詩
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※ナオ視点※
「…でさ、ルフィの奴がでけェ魚に飲み込まれそうになったんで、おれとエースが必死に助けてやったんだぜ?」
今、僕はサボと二人で茶を飲みながら数日前あった話しをしていた。サボは僕の次男…
エースと年齢は余り変わらないが、大人びていて、しっかりものの弟だ。
さっき話していたのは、でかい魚を釣り上げようとしたルフィが、逆に魚に喰われそうになっていた話しだった。
『まったく…お前ら少しは危機感を持てよ…』
「だってさ、凄くでかかったんだぜ!ナオにおれ、エースとルフィが食っても余る位だったんだ!」
…そんなにでかい魚だったのか……
『それは、見てみたかったな。』
楽しそうに話すサボを見ていると、僕も楽しくなってきた。
「だろ!ナオの作るメシは美味ェから、材料になるかと思っていたんだ!」
……結局、僕が料理するんだな…
『じゃ、次は大物釣ってこいよ?』
「勿論だ!それにしても…ナオってエースの兄ちゃんだろ、本当の。」
……確かに、僕はエースの兄貴だ…だが、今は違う…僕はエース、サボ、ルフィの兄だ。
『本当の兄弟だが、僕はお前の兄だぞ?そこは、解ってるだろ?』
「…そりゃそうだけどさ。でも、やっぱナオはエースと似てねェな!」
………いきなり言われた言葉に、何も言えなくなっちまった。
『それって、どういう事だ?』
「いや、似ている部分もあるんだけどさ…なんつーか…エースは喜怒哀楽がはっきりしてんだ。でもナオは、おれたちの前では哀しむ顔をしねェ…そこが似てねェなって思ってんだ。」
哀しむ顔…かぁ……確かに、こいつらの前では一度も泣いた事無かったな…
それはやっぱり、兄として格好悪いとこ見せたくないなって、いつの間にか思っていたんだな…
でも、1番の理由はこれじゃないかな?
『きっと、それはお前達を見ているからだと思う。』
「はぁ?どういう意味だ、ナオ?」
理由は、至って簡単だろ?
『お前達が、僕を笑わせてくれてるんだよ。だから僕は、哀しむことが無いんだよ?』
哀しむことだって沢山あったさ…でも泣きそうだった時に、いつも僕の側には弟達の笑い声が聞こえた。
それは魔法のようで、哀しかった気持ちがいつの間にか消えていたんだ。
だから、哀しむ事が出来なかったんじゃない…哀しむ必要がなくなったんだ。
『僕はお前達のおかげで、泣く事もないし、辛くなる事もないんだ。むしろ、笑っている方が多いな。』
「そうか?おれは、一度も声をだして笑ったナオを見たことがないんだけど。」
『そうかな?でも、いつもお前達には笑わせてもらってる。大概ルフィがやらかして、それをエースが助けたりつっこんだりしている場面だけどな。』
この前は、ルフィが転ぼうとした時に、咄嗟にエースの足を掴んだっけ…
そして見事、二人で道に横たわっていたっけか…
「あいつら、本当に真逆な性格だけど、でも似てるよな…」
『そうだな…でも、サボもあいつらと似ている所があるぞ?笑った顔が可愛い所とか、楽しいことを楽しいと感じられる所とか…まだまだ沢山あるけどな?』
少し笑いながら僕はサボに言った。サボは、なんだよそれとか言っていた。
『後な、サボ。お前達三人には、共通点があるんだ。』
「……共通点?」
サボは不思議そうに首を傾げていた。僕はフッと笑いながら、笑顔で言った。
『三人とも、僕の大切な弟だって言うところさ。』
そう言うと、サボは驚いた顔をした。
でも、すぐに笑った顔をした。
「ハハハッ…それは確かにおれらの共通点だなッ!おれはエースやルフィの兄ちゃんだけど、ナオの弟になるんだな…』
嬉しそうな顔をしながら、サボは僕を見てくれた。
『あぁ、そうだ。僕には可愛い大切な弟だ。サボ、大好きだ。』
そう言って、僕はサボの頭を撫でてやった。
「ッッ……おれ、ナオの弟で良かった…おれも大好きだぜ、兄ちゃん!」
サボはそう言ってくれて、更に笑顔を僕に見せてくれた。
僕は凄く幸せな兄貴だ…僕の大切な宝物が、三人も居てくれるんだから…
「ナオ、釣りしようぜ!晩メシのおかずだ!」
サボは僕の手を引き、外に出ようとした。
『フッ…わかったよ。』
仲良く手を繋ぎ、僕たちは海へ行く…
楽しい毎日が送れるのは、お前達のおかげだ。
サボ、お前はエースとルフィの兄貴だ。色々と悩んだり、辛くなったりすることもあるかもしれない。
そんな時は、僕の所へおいで。お前の哀しい気持ちを、少しでも取り除いてあげるから…
僕がワガママを言うなら、それはたった一つ…
"弟(お前)たちの笑顔が、ずっと見ていたい"
※オマケ※
「あーーーーーッ!!サボにナオだーー!!」
海に行ってみると、ルフィとエースが先に釣りをしていた。
「うるせェ、ルフィ!ていうか、ナオ兄が釣りするなんて珍しいな!」
ニッと笑いながら、エースとルフィが笑っていた。
「ナオと魚釣りたかったんだ。だから、おれが連れてきたんだ。」
『サボに頼まれちゃあ、仕方ないからな。僕も釣ってみようかと思って、ルフィが喰われそうになった魚をな。』
僕が言うと、エースとサボは大笑いしていた。
「サボ!あれは内緒だって言ったじゃんか!ナオにしゃべるなんて、ひでェぞ!」
「だって、面白かったじゃんか!ククッ…」
あらら…サボもエースもツボに入ったみたいだな…
「笑うなーーーーッッ!!」
ルフィは怒ってるみたい…なんか、ほのぼのするなぁ…
『はいはい、早く釣りしようか。今日の晩メシのおかず、釣らなくて良いのか?』
すると、ハッとした顔を三人がした。
「ぜってェ釣ってやるぜ!」
「おれはナオのメシ食うんだー!!」
「また喰われるぞ、ルフィ。」
メシの為に、三人は釣りを開始した。
『フッ…仲良い弟達だなぁ……』
そう思いながら、僕も釣りを始めた。
今日の晩メシ、何にしようかな…
【END】
**********
JOKER様!この度は相互ありがとうございました^^素敵なお話で胸がキュンキュンしますww
何気サボ好きなのでついリクエストしてしまいましたが、優しくリクを受けて下さって嬉しかったです!!
こちらもしっかりお返し出来るように頑張ります!
これからもよろしくお願いいたします。
「…でさ、ルフィの奴がでけェ魚に飲み込まれそうになったんで、おれとエースが必死に助けてやったんだぜ?」
今、僕はサボと二人で茶を飲みながら数日前あった話しをしていた。サボは僕の次男…
エースと年齢は余り変わらないが、大人びていて、しっかりものの弟だ。
さっき話していたのは、でかい魚を釣り上げようとしたルフィが、逆に魚に喰われそうになっていた話しだった。
『まったく…お前ら少しは危機感を持てよ…』
「だってさ、凄くでかかったんだぜ!ナオにおれ、エースとルフィが食っても余る位だったんだ!」
…そんなにでかい魚だったのか……
『それは、見てみたかったな。』
楽しそうに話すサボを見ていると、僕も楽しくなってきた。
「だろ!ナオの作るメシは美味ェから、材料になるかと思っていたんだ!」
……結局、僕が料理するんだな…
『じゃ、次は大物釣ってこいよ?』
「勿論だ!それにしても…ナオってエースの兄ちゃんだろ、本当の。」
……確かに、僕はエースの兄貴だ…だが、今は違う…僕はエース、サボ、ルフィの兄だ。
『本当の兄弟だが、僕はお前の兄だぞ?そこは、解ってるだろ?』
「…そりゃそうだけどさ。でも、やっぱナオはエースと似てねェな!」
………いきなり言われた言葉に、何も言えなくなっちまった。
『それって、どういう事だ?』
「いや、似ている部分もあるんだけどさ…なんつーか…エースは喜怒哀楽がはっきりしてんだ。でもナオは、おれたちの前では哀しむ顔をしねェ…そこが似てねェなって思ってんだ。」
哀しむ顔…かぁ……確かに、こいつらの前では一度も泣いた事無かったな…
それはやっぱり、兄として格好悪いとこ見せたくないなって、いつの間にか思っていたんだな…
でも、1番の理由はこれじゃないかな?
『きっと、それはお前達を見ているからだと思う。』
「はぁ?どういう意味だ、ナオ?」
理由は、至って簡単だろ?
『お前達が、僕を笑わせてくれてるんだよ。だから僕は、哀しむことが無いんだよ?』
哀しむことだって沢山あったさ…でも泣きそうだった時に、いつも僕の側には弟達の笑い声が聞こえた。
それは魔法のようで、哀しかった気持ちがいつの間にか消えていたんだ。
だから、哀しむ事が出来なかったんじゃない…哀しむ必要がなくなったんだ。
『僕はお前達のおかげで、泣く事もないし、辛くなる事もないんだ。むしろ、笑っている方が多いな。』
「そうか?おれは、一度も声をだして笑ったナオを見たことがないんだけど。」
『そうかな?でも、いつもお前達には笑わせてもらってる。大概ルフィがやらかして、それをエースが助けたりつっこんだりしている場面だけどな。』
この前は、ルフィが転ぼうとした時に、咄嗟にエースの足を掴んだっけ…
そして見事、二人で道に横たわっていたっけか…
「あいつら、本当に真逆な性格だけど、でも似てるよな…」
『そうだな…でも、サボもあいつらと似ている所があるぞ?笑った顔が可愛い所とか、楽しいことを楽しいと感じられる所とか…まだまだ沢山あるけどな?』
少し笑いながら僕はサボに言った。サボは、なんだよそれとか言っていた。
『後な、サボ。お前達三人には、共通点があるんだ。』
「……共通点?」
サボは不思議そうに首を傾げていた。僕はフッと笑いながら、笑顔で言った。
『三人とも、僕の大切な弟だって言うところさ。』
そう言うと、サボは驚いた顔をした。
でも、すぐに笑った顔をした。
「ハハハッ…それは確かにおれらの共通点だなッ!おれはエースやルフィの兄ちゃんだけど、ナオの弟になるんだな…』
嬉しそうな顔をしながら、サボは僕を見てくれた。
『あぁ、そうだ。僕には可愛い大切な弟だ。サボ、大好きだ。』
そう言って、僕はサボの頭を撫でてやった。
「ッッ……おれ、ナオの弟で良かった…おれも大好きだぜ、兄ちゃん!」
サボはそう言ってくれて、更に笑顔を僕に見せてくれた。
僕は凄く幸せな兄貴だ…僕の大切な宝物が、三人も居てくれるんだから…
「ナオ、釣りしようぜ!晩メシのおかずだ!」
サボは僕の手を引き、外に出ようとした。
『フッ…わかったよ。』
仲良く手を繋ぎ、僕たちは海へ行く…
楽しい毎日が送れるのは、お前達のおかげだ。
サボ、お前はエースとルフィの兄貴だ。色々と悩んだり、辛くなったりすることもあるかもしれない。
そんな時は、僕の所へおいで。お前の哀しい気持ちを、少しでも取り除いてあげるから…
僕がワガママを言うなら、それはたった一つ…
"弟(お前)たちの笑顔が、ずっと見ていたい"
※オマケ※
「あーーーーーッ!!サボにナオだーー!!」
海に行ってみると、ルフィとエースが先に釣りをしていた。
「うるせェ、ルフィ!ていうか、ナオ兄が釣りするなんて珍しいな!」
ニッと笑いながら、エースとルフィが笑っていた。
「ナオと魚釣りたかったんだ。だから、おれが連れてきたんだ。」
『サボに頼まれちゃあ、仕方ないからな。僕も釣ってみようかと思って、ルフィが喰われそうになった魚をな。』
僕が言うと、エースとサボは大笑いしていた。
「サボ!あれは内緒だって言ったじゃんか!ナオにしゃべるなんて、ひでェぞ!」
「だって、面白かったじゃんか!ククッ…」
あらら…サボもエースもツボに入ったみたいだな…
「笑うなーーーーッッ!!」
ルフィは怒ってるみたい…なんか、ほのぼのするなぁ…
『はいはい、早く釣りしようか。今日の晩メシのおかず、釣らなくて良いのか?』
すると、ハッとした顔を三人がした。
「ぜってェ釣ってやるぜ!」
「おれはナオのメシ食うんだー!!」
「また喰われるぞ、ルフィ。」
メシの為に、三人は釣りを開始した。
『フッ…仲良い弟達だなぁ……』
そう思いながら、僕も釣りを始めた。
今日の晩メシ、何にしようかな…
【END】
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JOKER様!この度は相互ありがとうございました^^素敵なお話で胸がキュンキュンしますww
何気サボ好きなのでついリクエストしてしまいましたが、優しくリクを受けて下さって嬉しかったです!!
こちらもしっかりお返し出来るように頑張ります!
これからもよろしくお願いいたします。