宝の詩
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『人は其を何と呼ぶ』
「ちょっとくらいいいじゃねェか、楽しいコトしよォぜェ?」
「…えぇ加減にしてくれません?ひつこい男は嫌われますよ。」
一体全体、何故このような状況に陥ったのか。
目の前の男は腕をしっかりと掴みそれどころか腰にまで回した腕が一層拘束を強めた。
――話は数十分前に遡る。
いつものように何気なく上陸していたとある港町。
相変わらず目立つ格好をしているお陰で周囲の目を集めるが、そんなものは気にならない。
(さて…今日から何処に泊まるかと、資金集めの場所考えないとな。)
そんなことを考えながら開いた傘を持ち直し、ゆったりとした歩みで大通りを進み出した。
それからは宿の確保も滞りなく、そこでのショーという形で資金繰りの方も解決した。
観光や、航海日誌…といった大層なものではないが、日記やメモの代わりにその土地柄を短歌のように纏め歌にしたりと、それなりの時間を過ごして。
そして上陸してから数日が経った頃。
宿屋で自分のことを知り、是非大広場でのショーも行って欲しいと、町長直々に頼まれたので本日は出張。
昼ということで既に広場は人だかりが出来ていた。
別段緊張することはないが、中央のステージに立ち前口上を述べる。
「お忙しい中これだけの人にお集まり頂きまして、有り難う御座います――このショーは三部構成になっております故、それぞれ違った雰囲気での舞を御披露致します。
ごゆるりと、お楽しみ頂きますよう――…」
優美に腰を折り一礼すると、用意された音楽が何処からともなく聴こえてくる。
後はいつものように女形や剣舞を披露するだけだ。
傘を開き一瞬で女姿へ――
その時、いつもと違う事が起きた。
「フフ…中々面白そォな奴がいるじゃねェか。」
「なっ…」
何だこのピンクな男は。
目の前にはピンクの羽根をあしらった派手な格好にサングラス姿の奇妙な男。
キョウだけではなく観客達も呆気に取られたように静止していた。
その隙にするりと腕を取り腰を引き寄せられ――
そして冒頭に至る。
静止していた時間はほんの僅かだろう。誰かの一声に我に返った広場には、一気にどよめきが広がった。
『ド…ドフラミンゴだッ…!』
『王下七武海の!?なっ…何故こんなところに…!?』
ざわめく声の中にある単語を耳にした瞬間、ザワリと全身の血が熱を帯びて。一瞬目の前に赤い火花が散った。
ガ、キン…ッ!!
「お?」
「――王下七武海…“政府の犬”が何の用や?」
静かな声は高ぶる感情を抑える為。でなければ抜いた細剣で目の前の男を殺しかねない。
「キレーな顔してんのに随分おっかねェんだなァ?フフフ…!」
幸い理性が残っていたお陰で本気ではないスピードだったからこの男でも止めることが出来たのだ。勘違いして貰っては困る。
「――生憎、俺はお前みたいな奴が嫌いでな。死にたくなきゃ今すぐ目の前から消えろ。」
紅を引いた唇が冷ややかな笑みを浮かべる。
勢いよく剣で腕を弾いて、驚いたらしい相手の懐に入り込む。その脳が理解するより速く剣の柄で鳩尾を突き上げた。
「…っと!つれねェなァ…ネーチャンよォ?」
大したダメージではなかったのか、少し距離を取った程度で相手はピンピンしている。
それに舌打ち、
「…誰がネーチャン、だ。」
「女装だとしたら素敵なご趣味だなァ。フフ…!よォく似合ってんぜッ!」
「はっ…これはテメェみたいなちゃちい頭には到底理解出来ねぇような高尚な芸能なんでな…理解しなくて結構!」
バサリと上掛けをドフラミンゴに力一杯叩き付けると、一瞬で閉じた傘を脇腹にめり込ませて勢いよく吹き飛ばす。
けれど空中でくるりと態勢を整えた奴はステージより上の高台に降り立ち、気持ち悪い程に笑みを浮かべこちらを見下ろした。
「中々に面白ェ奴じゃねーか…このまま遊ぶのもいいがそれじゃ楽しみがなくなっちまう。今日はこの辺で帰ってやるよ。」
…二度と来るな。
内心で毒づきながら消えた方向を一睨み。
「――さて。少々お時間かかってしまいましたが…口直しに短い演目、『舞姫の唄』をご覧に入れましょう――」
何事もなかったかのように涼しい笑みを浮かべながら、今度は傘の代わりに何処から出したのか装飾が煌めく扇が手に現れた。
ぱん、と小さく音を立てて扇が開き、静かな音楽と共に紡がれていく歌が広場に響く。
ステージで軽やかに跳ねるように舞うキョウを、遠くからまだ見ていた男は何を思うのか――
「次に会う時まで他の奴のモンになるなよ…?テメェは俺にとって4億以上の価値があるんだからなァ…」
-fin-
*************
確信犯!!ドフラミンゴにはそんな言葉が似合うと思うのは私だけでしょうか…ww
妙に達観っていうか、力を誇示するだけあって手に負えないえげつない奴…そんな印象の彼。
でもなぜかうちの夢主相手だと書きやすいww
それにしてもキョウくん!!その関西圏のお言使いいいです!!はんなりした感じで色気があってww女装の本家に女装の夢小説送った自分が恥ずかしい…;;
キョウくんのちょっとミステリアスな部分も出てて、またいつか再会しそうな予感もあって…このお話好きだなぁ~
「ちょっとくらいいいじゃねェか、楽しいコトしよォぜェ?」
「…えぇ加減にしてくれません?ひつこい男は嫌われますよ。」
一体全体、何故このような状況に陥ったのか。
目の前の男は腕をしっかりと掴みそれどころか腰にまで回した腕が一層拘束を強めた。
――話は数十分前に遡る。
いつものように何気なく上陸していたとある港町。
相変わらず目立つ格好をしているお陰で周囲の目を集めるが、そんなものは気にならない。
(さて…今日から何処に泊まるかと、資金集めの場所考えないとな。)
そんなことを考えながら開いた傘を持ち直し、ゆったりとした歩みで大通りを進み出した。
それからは宿の確保も滞りなく、そこでのショーという形で資金繰りの方も解決した。
観光や、航海日誌…といった大層なものではないが、日記やメモの代わりにその土地柄を短歌のように纏め歌にしたりと、それなりの時間を過ごして。
そして上陸してから数日が経った頃。
宿屋で自分のことを知り、是非大広場でのショーも行って欲しいと、町長直々に頼まれたので本日は出張。
昼ということで既に広場は人だかりが出来ていた。
別段緊張することはないが、中央のステージに立ち前口上を述べる。
「お忙しい中これだけの人にお集まり頂きまして、有り難う御座います――このショーは三部構成になっております故、それぞれ違った雰囲気での舞を御披露致します。
ごゆるりと、お楽しみ頂きますよう――…」
優美に腰を折り一礼すると、用意された音楽が何処からともなく聴こえてくる。
後はいつものように女形や剣舞を披露するだけだ。
傘を開き一瞬で女姿へ――
その時、いつもと違う事が起きた。
「フフ…中々面白そォな奴がいるじゃねェか。」
「なっ…」
何だこのピンクな男は。
目の前にはピンクの羽根をあしらった派手な格好にサングラス姿の奇妙な男。
キョウだけではなく観客達も呆気に取られたように静止していた。
その隙にするりと腕を取り腰を引き寄せられ――
そして冒頭に至る。
静止していた時間はほんの僅かだろう。誰かの一声に我に返った広場には、一気にどよめきが広がった。
『ド…ドフラミンゴだッ…!』
『王下七武海の!?なっ…何故こんなところに…!?』
ざわめく声の中にある単語を耳にした瞬間、ザワリと全身の血が熱を帯びて。一瞬目の前に赤い火花が散った。
ガ、キン…ッ!!
「お?」
「――王下七武海…“政府の犬”が何の用や?」
静かな声は高ぶる感情を抑える為。でなければ抜いた細剣で目の前の男を殺しかねない。
「キレーな顔してんのに随分おっかねェんだなァ?フフフ…!」
幸い理性が残っていたお陰で本気ではないスピードだったからこの男でも止めることが出来たのだ。勘違いして貰っては困る。
「――生憎、俺はお前みたいな奴が嫌いでな。死にたくなきゃ今すぐ目の前から消えろ。」
紅を引いた唇が冷ややかな笑みを浮かべる。
勢いよく剣で腕を弾いて、驚いたらしい相手の懐に入り込む。その脳が理解するより速く剣の柄で鳩尾を突き上げた。
「…っと!つれねェなァ…ネーチャンよォ?」
大したダメージではなかったのか、少し距離を取った程度で相手はピンピンしている。
それに舌打ち、
「…誰がネーチャン、だ。」
「女装だとしたら素敵なご趣味だなァ。フフ…!よォく似合ってんぜッ!」
「はっ…これはテメェみたいなちゃちい頭には到底理解出来ねぇような高尚な芸能なんでな…理解しなくて結構!」
バサリと上掛けをドフラミンゴに力一杯叩き付けると、一瞬で閉じた傘を脇腹にめり込ませて勢いよく吹き飛ばす。
けれど空中でくるりと態勢を整えた奴はステージより上の高台に降り立ち、気持ち悪い程に笑みを浮かべこちらを見下ろした。
「中々に面白ェ奴じゃねーか…このまま遊ぶのもいいがそれじゃ楽しみがなくなっちまう。今日はこの辺で帰ってやるよ。」
…二度と来るな。
内心で毒づきながら消えた方向を一睨み。
「――さて。少々お時間かかってしまいましたが…口直しに短い演目、『舞姫の唄』をご覧に入れましょう――」
何事もなかったかのように涼しい笑みを浮かべながら、今度は傘の代わりに何処から出したのか装飾が煌めく扇が手に現れた。
ぱん、と小さく音を立てて扇が開き、静かな音楽と共に紡がれていく歌が広場に響く。
ステージで軽やかに跳ねるように舞うキョウを、遠くからまだ見ていた男は何を思うのか――
「次に会う時まで他の奴のモンになるなよ…?テメェは俺にとって4億以上の価値があるんだからなァ…」
-fin-
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確信犯!!ドフラミンゴにはそんな言葉が似合うと思うのは私だけでしょうか…ww
妙に達観っていうか、力を誇示するだけあって手に負えないえげつない奴…そんな印象の彼。
でもなぜかうちの夢主相手だと書きやすいww
それにしてもキョウくん!!その関西圏のお言使いいいです!!はんなりした感じで色気があってww女装の本家に女装の夢小説送った自分が恥ずかしい…;;
キョウくんのちょっとミステリアスな部分も出てて、またいつか再会しそうな予感もあって…このお話好きだなぁ~