ガツガツガツガツ

「ピザおかわりィ～！！」

『……』



【大食らいとゼロ　in海軍本部食堂】



『なんで食堂かと思ったけど、こう言う訳か…』

「……(ｶﾞﾂｶﾞﾂｶﾞﾂｶﾞﾂ)」

『…よく食べるね、キミ』

「まぁな。てめェは食べねェのか？」

『ん～そうだな。じゃあ、イチゴパフェをもらうよ』

「はぁ？てめェは女子か」

『違う。男だよ』

「ふん！そんなの見りゃわかる」

『わかるなら聞かなくていいんじゃない？それに人間誰しも糖分は必要だよ』

「はん！！そんな口上たれんじゃねェよ！！普通は甘い物よりピザだろ！！
あ～軍にしちゃあいいピザを出しやがる。うめェ！！」

『へェ。一応味わってるんだ。あ、パフェありがとう』

「当ったり前ェだ。メシは上手くなくちゃ食い気が上がらねェだろ！それに今日はいくら食ってもタダなんだ食わなきゃ損ってもんだ！！」

『タダなんだ…。キミいつも何人分くらい食べるの？』

「そんなの考えて食ったことねェよ！食いてェだけ食う。それだけだ！！」

『……なるほど。いい考え方だ。
あ、そうそう。話変わるけどキミ情報によると面白い能力者らしいね』

「おう、おもしれェぞ！！」

『どんな能力かは書いてないんだけど、どんな能力なの？』

「あん？てめェ体験したいのか？」

ボニーはにっこりと笑みを浮かべる。アルトは首を傾げた。


『体験って…？』

「アイツが言ってたぜ。“この海では身をもって体験することも大切だって”な」

『アイツ…？』

「ほらよ」


ポンッ！！


『！！？』

「ハハハ！！似合うじゃねェか！！！」

『……えっ、何これ体が小さ…って声まで高くなってる…！！』

「てめェがガキになるとこんな感じなんだな。目つき悪ィ…！！」

『…すごいな本当に子供だ。変な能力だね』

「年寄りにも出来るぜ！」

『……年齢を自由に変えれる能力なのかい？』

「さぁな…！！」

『教えないか…まぁ、敵だもんね。ならアイツって誰なの？』

「ああ！？…ジンだよジン！アイツは最初に会った時こうしてやったのさ」

『へェ…あのジンクンがねェ。これに引っかかる程、間が抜けてる様には見えないけど』

「今のてめェよりも断然慌ててたぜ！！あれは面白かったなァ…！！」

『……翻弄されてたんだな』

「それに比べてめェは反応が薄い。つまんねェ…！！」

『いや、これでも十分驚いているんだけどね』

「おい、ピザおかわり！！……お前は表情に出ねェタイプなのか？」

『ん～たぶん。特に気にしてないけど』

「はぁ！？もっと気にしろよ。それって絶対損だぜ！！旨いもんは旨いって顔出来ねェってことだろ！！？」

『…損かぁ。あっ、もう時間だ』

「あんだと！？まだ食い足りねェぞ！！」

『それだけ食べてるのに…底なしだね。まぁまだ食べてていいと思うけど…。
ああ、僕は行くから“これ”戻して』

「ああん？まぁ、そのうち戻んだろ」

『そのうちって…戻せないの？』

「メシ食うのに忙しいんだよ」

『……え』

「心配すんなそのうち戻るからよ」

『……』



end