拍手アンケート第二弾
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【お買い物デート】
麦わら一味とジンは新しい島に上陸。
島は春島。よく晴れた青空が広がる。
「ジン!!」
『チョッパーくん。そろそろ行きますか?』
「おう!」
上陸前に一緒に買い物に出ると約束した2人は、船番のブルック・サンジに手を振って街へ出発した。
街。
「おおー!!でけェ街だ!!」
『そうですね』
チョッパーとジンは辺りを見渡す。ジンはふと、ある看板が目に入った。
《迷子多発。親御さんは注意を!!》
『………』
ジンは目を輝かせるチョッパーを見る。今にも駆けて行きそうだ。
ジンはクスッと笑い、手を差し出した。
『チョッパーくん。はぐれない様に手を繋ぎましょう』
「えっ……!?お、おう!!」
最初は戸惑ったチョッパーだったが頷き、ジンの手を取る。
『さて、どこに行きますか?』
「おれ、本屋と薬屋に行きてェ!!」
チョッパーは元気良く言う。しかし、ハッとした。
「……あっ、でもジンは楽しくないよな。どうしようどこが楽しいんだろう……」
悩むチョッパー。ジンはそんなチョッパーを微笑ましく見る。そしてゆっくりと手を引き、歩き始めた。
『僕は街をゆっくり歩くのが楽しくて好きです。本屋さんと薬屋さんを探しながらゆっくり歩きましょう』
ジンの言葉にチョッパーはそうか~!と笑顔になり、ルンルンと歩き出した。
しばらく話ながら歩くと、チョッパーは鼻をぴくぴくさせる。
『どうしましたか?』
「美味しそうなにおいがするんだ」
チョッパーはキョロキョロと見渡し、あっとひとつの出店に駆け寄る。
『おっと』
手を繋いでいたジンは一緒に引っ張られる。
「いらっしゃい!」
「なぁなぁ!!それなんだ!!?」
チョッパーが商品を指差す。気立てのいい店の主人が答えた。
「ああ。これはベビーカステラってんだ。食べて見るかい?」
はいっと2つまるっこいベビーカステラを差し出される。
「いいのか!!?」
チョッパーはベビーカステラをもらい、ひとつ食べた。温かくてふかふか、甘い味が広がる。
「おお、すげェうまい。ジンも食べてみろよ!!美味しいぞ」
チョッパーはジンに差し出す。ジンはありがとうございますっとチョッパーに食べさせてもらう。
『とてもおいしいですね』
「そうだろ?なァ、綺麗なお姉ちゃん!まけるから買ってかないか!?」
「ジンは男だぞ!!」
「え……!?」
チョッパーが両手を挙げ抗議する。主人はびっくりした様にジンを見た。ジンは苦笑する。
『残念ですが、その通りです』
「いやァ~見えねェな。びっくりするくらい美人さんだな」
『恐縮です。一袋頂けますか?』
「お、ありがとう!」
ジンはお代を渡す。主人はお代を受け取った後、ポンポンっといいリズムで袋にベビーカステラを入れる。
「あいよ。タヌキくん。まけといたよ!」
「おれはタヌキじゃねェ!!トナカイだ!!!」
チョッパーがシャーっと怒る。主人はごめんごめんっと笑う。
チョッパーは袋を受け取る。そこで主人に耳打ちされた。
「綺麗な兄ちゃんと一緒に出掛けられていいな。仲良く食べるんだぞ!」
チョッパーはその言葉に笑顔になる。
「当たり前だ、コンニャロ!!ジンは綺麗で強いんだ!!」
満面の笑みで主人に答えるチョッパー。ジンは首を傾げる。
チョッパーがジンの手を引いた。
「ジン行こう!」
『ええ、チョッパーくん』
ジンとチョッパーは歩き出した。歩き出してすぐにチョッパーはあることに気づいた。
「手、繋いでたらベビーカステラが食えねェ!!?」
『そう言えばそうですね……』
チョッパーの左手には袋。右手はジンと見事に両手がふさがっている。
ジンは閃いた。
『いい方法がありますよ。チョッパーくん』
「本当か!!?」
『ええ』
ジンは笑顔で言った。 ジンはシルクハットを取り、ポンッと消す。
「うお!!帽子が消えた!!?」
『これで準備万端です』
ジンはそう言うとチョッパーを抱え、肩車をした。
『これで手を繋がなくともはぐれる危険はありません』
「すげェー!!ジン、頭いいな!」
肩車されたチョッパーは嬉しそうにジンに引っ付く。ジンも嬉しそうだ。
『さて、改めて本屋さんを探しますか』
「おう!!」
ジンの言葉にチョッパーは元気良く答えた。
しばらく歩くと、本屋を見つけた。
『チョッパーくん、本屋さんですよ』
「本当だ!!」
ジンは本屋の前でチョッパーを下ろし、2人で入る。
本屋は大きく、数多くの本が並ぶ。
「ジン!医学書見てきていいか!!?」
『もちろんですよ』
チョッパーは嬉しそうに医学書がある本棚を探しに行く。
ジンは手近な棚の本を指でなぞってあっと呟いた。そして自分のあまりにも自然な行動にジンは苦笑する。
『こういうのを癖と言うのですね』
ジンは本棚から手を離し、チョッパーの元へ行った。ジンが医学書の棚に行くと、チョッパーが困った顔をしていた。
『チョッパーくん。お目当てはありましたか?』
ジンの声にチョッパーは顔をあげる。
「それが…ほしいのがあるんだけど……すごく高くて…お小遣いだけじゃ足りないんだ」
しゅんっとするチョッパー。ジンは少し考えた後、尋ねる。
『どの本ですか?』
「えっと……」
チョッパーはこれっとジンに差し出す。
ずっしりと分厚く重い医学書。最新版と書かれているためか確かに高い。 ジンは幾度か本を撫でる。そして棚にしまった。チョッパーは首を傾げる。
『他はほしいのはありましたか?』
「え……これかな」
チョッパーが指差すのをジンは手に取り、しばらくするとまた棚に戻した。
『まだありますか?』
「ううん。これだけだ」
チョッパーが言う。ジンは頷いた。
『では、行きましょう』
「あっ……ジン!!」
店を出るチョッパーは医学書を名残惜しそうに見ていた。 外に出てたチョッパーはおずおずとジンに言う。
「なァ、ジン…、そのごめんな。つまんなかったよな」
『えっ?』
ジンは驚く。チョッパーは下を向いたまま続ける。
「だって本、棚に戻しちゃったし……」
『……ああ。チョッパーくんは僕の能力を知らなかったですね』
ジンは手を叩き、納得した。そしてチョッパーに目線を合わせる。
『チョッパーくん。両手を出して目を瞑ってください』
「え?……うん」
チョッパーは目を瞑る。ジンはいたずらっ子の様に微笑み、手から本を2冊出す。それをチョッパーの手に乗せた。
『目を開けていいですよ』
「??………えーー!!?」
チョッパーは手に先程欲しかった本が乗っているのに目玉が飛び出るくらい驚く。ジンは人差し指を立て、口元にあてる。
『紙人間の僕にはこんな力があるのです。犯罪なのでいつもはしませんが、今日は特別です。だから皆さんには秘密ですよ』
そう言いクスクスと笑うジンにチョッパーはだんだん目を輝かせ、大きく頷いた。
「ありがとな、ジン。おれこれ大事にするよ!!」
『それは良かったです。本も嬉しいでしょう』
ジンはチョッパーの頭を撫で、立ち上がる。
『では、薬屋さんに行きましょう。日が暮れたら、夕食に遅れてしまいます』
「おう!」
薬屋によって船に戻る頃には暗くなっていたが夕食には間に合った様だ。チョッパーが医学書を抱えていたのを見たナミがチョッパーにお金足りたの?と聞くとジンがくれたと嬉しそうに話す。
チョッパーが部屋に行った後、ジンが来る。ナミはジンの顔を見てクスクスと笑い、言った。
「あんた、親バカね」
ジンはそれに静かに笑って返した。
fin
麦わら一味とジンは新しい島に上陸。
島は春島。よく晴れた青空が広がる。
「ジン!!」
『チョッパーくん。そろそろ行きますか?』
「おう!」
上陸前に一緒に買い物に出ると約束した2人は、船番のブルック・サンジに手を振って街へ出発した。
街。
「おおー!!でけェ街だ!!」
『そうですね』
チョッパーとジンは辺りを見渡す。ジンはふと、ある看板が目に入った。
《迷子多発。親御さんは注意を!!》
『………』
ジンは目を輝かせるチョッパーを見る。今にも駆けて行きそうだ。
ジンはクスッと笑い、手を差し出した。
『チョッパーくん。はぐれない様に手を繋ぎましょう』
「えっ……!?お、おう!!」
最初は戸惑ったチョッパーだったが頷き、ジンの手を取る。
『さて、どこに行きますか?』
「おれ、本屋と薬屋に行きてェ!!」
チョッパーは元気良く言う。しかし、ハッとした。
「……あっ、でもジンは楽しくないよな。どうしようどこが楽しいんだろう……」
悩むチョッパー。ジンはそんなチョッパーを微笑ましく見る。そしてゆっくりと手を引き、歩き始めた。
『僕は街をゆっくり歩くのが楽しくて好きです。本屋さんと薬屋さんを探しながらゆっくり歩きましょう』
ジンの言葉にチョッパーはそうか~!と笑顔になり、ルンルンと歩き出した。
しばらく話ながら歩くと、チョッパーは鼻をぴくぴくさせる。
『どうしましたか?』
「美味しそうなにおいがするんだ」
チョッパーはキョロキョロと見渡し、あっとひとつの出店に駆け寄る。
『おっと』
手を繋いでいたジンは一緒に引っ張られる。
「いらっしゃい!」
「なぁなぁ!!それなんだ!!?」
チョッパーが商品を指差す。気立てのいい店の主人が答えた。
「ああ。これはベビーカステラってんだ。食べて見るかい?」
はいっと2つまるっこいベビーカステラを差し出される。
「いいのか!!?」
チョッパーはベビーカステラをもらい、ひとつ食べた。温かくてふかふか、甘い味が広がる。
「おお、すげェうまい。ジンも食べてみろよ!!美味しいぞ」
チョッパーはジンに差し出す。ジンはありがとうございますっとチョッパーに食べさせてもらう。
『とてもおいしいですね』
「そうだろ?なァ、綺麗なお姉ちゃん!まけるから買ってかないか!?」
「ジンは男だぞ!!」
「え……!?」
チョッパーが両手を挙げ抗議する。主人はびっくりした様にジンを見た。ジンは苦笑する。
『残念ですが、その通りです』
「いやァ~見えねェな。びっくりするくらい美人さんだな」
『恐縮です。一袋頂けますか?』
「お、ありがとう!」
ジンはお代を渡す。主人はお代を受け取った後、ポンポンっといいリズムで袋にベビーカステラを入れる。
「あいよ。タヌキくん。まけといたよ!」
「おれはタヌキじゃねェ!!トナカイだ!!!」
チョッパーがシャーっと怒る。主人はごめんごめんっと笑う。
チョッパーは袋を受け取る。そこで主人に耳打ちされた。
「綺麗な兄ちゃんと一緒に出掛けられていいな。仲良く食べるんだぞ!」
チョッパーはその言葉に笑顔になる。
「当たり前だ、コンニャロ!!ジンは綺麗で強いんだ!!」
満面の笑みで主人に答えるチョッパー。ジンは首を傾げる。
チョッパーがジンの手を引いた。
「ジン行こう!」
『ええ、チョッパーくん』
ジンとチョッパーは歩き出した。歩き出してすぐにチョッパーはあることに気づいた。
「手、繋いでたらベビーカステラが食えねェ!!?」
『そう言えばそうですね……』
チョッパーの左手には袋。右手はジンと見事に両手がふさがっている。
ジンは閃いた。
『いい方法がありますよ。チョッパーくん』
「本当か!!?」
『ええ』
ジンは笑顔で言った。 ジンはシルクハットを取り、ポンッと消す。
「うお!!帽子が消えた!!?」
『これで準備万端です』
ジンはそう言うとチョッパーを抱え、肩車をした。
『これで手を繋がなくともはぐれる危険はありません』
「すげェー!!ジン、頭いいな!」
肩車されたチョッパーは嬉しそうにジンに引っ付く。ジンも嬉しそうだ。
『さて、改めて本屋さんを探しますか』
「おう!!」
ジンの言葉にチョッパーは元気良く答えた。
しばらく歩くと、本屋を見つけた。
『チョッパーくん、本屋さんですよ』
「本当だ!!」
ジンは本屋の前でチョッパーを下ろし、2人で入る。
本屋は大きく、数多くの本が並ぶ。
「ジン!医学書見てきていいか!!?」
『もちろんですよ』
チョッパーは嬉しそうに医学書がある本棚を探しに行く。
ジンは手近な棚の本を指でなぞってあっと呟いた。そして自分のあまりにも自然な行動にジンは苦笑する。
『こういうのを癖と言うのですね』
ジンは本棚から手を離し、チョッパーの元へ行った。ジンが医学書の棚に行くと、チョッパーが困った顔をしていた。
『チョッパーくん。お目当てはありましたか?』
ジンの声にチョッパーは顔をあげる。
「それが…ほしいのがあるんだけど……すごく高くて…お小遣いだけじゃ足りないんだ」
しゅんっとするチョッパー。ジンは少し考えた後、尋ねる。
『どの本ですか?』
「えっと……」
チョッパーはこれっとジンに差し出す。
ずっしりと分厚く重い医学書。最新版と書かれているためか確かに高い。 ジンは幾度か本を撫でる。そして棚にしまった。チョッパーは首を傾げる。
『他はほしいのはありましたか?』
「え……これかな」
チョッパーが指差すのをジンは手に取り、しばらくするとまた棚に戻した。
『まだありますか?』
「ううん。これだけだ」
チョッパーが言う。ジンは頷いた。
『では、行きましょう』
「あっ……ジン!!」
店を出るチョッパーは医学書を名残惜しそうに見ていた。 外に出てたチョッパーはおずおずとジンに言う。
「なァ、ジン…、そのごめんな。つまんなかったよな」
『えっ?』
ジンは驚く。チョッパーは下を向いたまま続ける。
「だって本、棚に戻しちゃったし……」
『……ああ。チョッパーくんは僕の能力を知らなかったですね』
ジンは手を叩き、納得した。そしてチョッパーに目線を合わせる。
『チョッパーくん。両手を出して目を瞑ってください』
「え?……うん」
チョッパーは目を瞑る。ジンはいたずらっ子の様に微笑み、手から本を2冊出す。それをチョッパーの手に乗せた。
『目を開けていいですよ』
「??………えーー!!?」
チョッパーは手に先程欲しかった本が乗っているのに目玉が飛び出るくらい驚く。ジンは人差し指を立て、口元にあてる。
『紙人間の僕にはこんな力があるのです。犯罪なのでいつもはしませんが、今日は特別です。だから皆さんには秘密ですよ』
そう言いクスクスと笑うジンにチョッパーはだんだん目を輝かせ、大きく頷いた。
「ありがとな、ジン。おれこれ大事にするよ!!」
『それは良かったです。本も嬉しいでしょう』
ジンはチョッパーの頭を撫で、立ち上がる。
『では、薬屋さんに行きましょう。日が暮れたら、夕食に遅れてしまいます』
「おう!」
薬屋によって船に戻る頃には暗くなっていたが夕食には間に合った様だ。チョッパーが医学書を抱えていたのを見たナミがチョッパーにお金足りたの?と聞くとジンがくれたと嬉しそうに話す。
チョッパーが部屋に行った後、ジンが来る。ナミはジンの顔を見てクスクスと笑い、言った。
「あんた、親バカね」
ジンはそれに静かに笑って返した。
fin