拍手アンケート第二弾
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【仕事が終わったら】
海軍本部、ヒナ嬢の一室。闇夜に見守られていた行為が終わった部屋。月が雲に隠れ、闇夜が一層深くなる中、アルトは立ち上がり服を着る。
「………上着取って」
カチャッと火が点き、そこだけが明るく照らし出される。胸まである長いピンク髪と白い肌が一瞬見えた。
火が消えた後も彼女の吸うのに合わせ小さな赤い光が灯る。そしていつも嗅ぐタバコの臭いにアルトは安心感を覚えたのに気づく。
『起きてたんだ、ヒナクン』
「今、起きたの」
アルトは上着を着て、彼女のシャツを持って行く。
「キミは勝手ね、ヒナ失望…。いつも起きたら居なくなってる」
『そんなつもりなかったんだけど』
アルトはヒナに上着をかける。そしてアルトはベッドに腰かける。
『僕が居なくなるのは』
「仕事でしょ。知ってるわ」
『……うん。ごめん』
「何で謝るの?」
『キミに悪いと思ってるからだよ』
「何が悪いの?」
『……仕事のことを話せないから』
「そんなモノ気にしてないわ」
『そう。なら良かった』
ヒナは暗闇に慣れた目でアルトの顔を見る。ふと呟いた。
「……ねぇ、アルト…キミはどこを見てるの?」
『へ……?』
ヒナの言葉の意味が解らず、アルトはヒナを見た。
「あまり、闇ばかり見ないで。光を見なさい」
『……僕、そんな顔してるの…?』
「してる。キミがそんな顔してるのはその“仕事”に行く時よ」
『………』
アルトは押し黙った。そして微笑む。
『闇か……確かにね。でも僕は光も見てるよ』
「……?」
アルトはヒナのタバコを吸っている手を取った。
タバコの先が赤く光る。
『この光があれば、僕は帰って来れる』
アルトの言葉にヒナの体温は上がる。一回りも下の子供の言葉に不覚にも照れてしまった自分に気づいた。
慌てて眉間にしわを寄せ、不機嫌そうに取りつくろう。
「キミは私に、体に悪いコレを吸い続けなさいと言うの…?」
『……そう言う訳じゃないんだけどね。それにキミは止めても聞かないだろう?』
「………そうよ。やめないわ」
『ヒナクンは頑固だからね……僕は知ってる』
アルトは笑う。
『でも、さっき言ったのは嘘じゃないから』
「(……知ってる)」
アルトが嘘を言わないのは付き合い始めてよくわかっていたヒナ。でも、あえて言葉にはしなかった。タバコを吸う。
一方アルトは立ち上がり、机においた銃を腰にしまう。 そしてヒナに背を向けたまま言った。
『3日後に帰ってくる予定だけど、ヒナクン休み合わないかな?』
「2日後…私の休みはしあさってよ」
『……そうか。なら、しあさってまでに戻るよ』
「えっ?」
ヒナはアルトを見た。アルトはヒナの方へ振り向く。
『だからしあさって、デートしよう。そうだな、街に行こうよ』
「……珍しいわね、君が街に行こうって言うなんて」
『ダメ?』
「いいわよ。その日までに戻るなら」
『良かった。約束するよ』
アルトは嬉しそうに微笑んだ。ヒナだけに見せる無邪気な、年相応の笑顔。
『ねェ、ヒナクン。キスしていい?』
アルトはベッドに座り、ヒナに寄り掛かる。
ヒナはタバコを消した。そしてアルトのアゴを手に取り、叱る様に言う。
「バカね。そういうのは、何も言わずに“奪い”なさい」
ヒナはそう言うとアルトとキスを交わす。甘く優しいキス。
ゆっくりと互いにを確かめるキスによりアルトの口内はヒナのタバコの匂いに満たされた。
互いにゆっくりと離れる。
『“奪う”ね。海賊みたいだ』
「そうね。ヒナ失態」
アルトの言葉にヒナは素っ気なく答える。またタバコを手に取り、火を点ける。
「でも、私が欲しいならそれくらいの覚悟をしなさい」
ヒナは口角をあげ、不敵微笑んだ。
fin
海軍本部、ヒナ嬢の一室。闇夜に見守られていた行為が終わった部屋。月が雲に隠れ、闇夜が一層深くなる中、アルトは立ち上がり服を着る。
「………上着取って」
カチャッと火が点き、そこだけが明るく照らし出される。胸まである長いピンク髪と白い肌が一瞬見えた。
火が消えた後も彼女の吸うのに合わせ小さな赤い光が灯る。そしていつも嗅ぐタバコの臭いにアルトは安心感を覚えたのに気づく。
『起きてたんだ、ヒナクン』
「今、起きたの」
アルトは上着を着て、彼女のシャツを持って行く。
「キミは勝手ね、ヒナ失望…。いつも起きたら居なくなってる」
『そんなつもりなかったんだけど』
アルトはヒナに上着をかける。そしてアルトはベッドに腰かける。
『僕が居なくなるのは』
「仕事でしょ。知ってるわ」
『……うん。ごめん』
「何で謝るの?」
『キミに悪いと思ってるからだよ』
「何が悪いの?」
『……仕事のことを話せないから』
「そんなモノ気にしてないわ」
『そう。なら良かった』
ヒナは暗闇に慣れた目でアルトの顔を見る。ふと呟いた。
「……ねぇ、アルト…キミはどこを見てるの?」
『へ……?』
ヒナの言葉の意味が解らず、アルトはヒナを見た。
「あまり、闇ばかり見ないで。光を見なさい」
『……僕、そんな顔してるの…?』
「してる。キミがそんな顔してるのはその“仕事”に行く時よ」
『………』
アルトは押し黙った。そして微笑む。
『闇か……確かにね。でも僕は光も見てるよ』
「……?」
アルトはヒナのタバコを吸っている手を取った。
タバコの先が赤く光る。
『この光があれば、僕は帰って来れる』
アルトの言葉にヒナの体温は上がる。一回りも下の子供の言葉に不覚にも照れてしまった自分に気づいた。
慌てて眉間にしわを寄せ、不機嫌そうに取りつくろう。
「キミは私に、体に悪いコレを吸い続けなさいと言うの…?」
『……そう言う訳じゃないんだけどね。それにキミは止めても聞かないだろう?』
「………そうよ。やめないわ」
『ヒナクンは頑固だからね……僕は知ってる』
アルトは笑う。
『でも、さっき言ったのは嘘じゃないから』
「(……知ってる)」
アルトが嘘を言わないのは付き合い始めてよくわかっていたヒナ。でも、あえて言葉にはしなかった。タバコを吸う。
一方アルトは立ち上がり、机においた銃を腰にしまう。 そしてヒナに背を向けたまま言った。
『3日後に帰ってくる予定だけど、ヒナクン休み合わないかな?』
「2日後…私の休みはしあさってよ」
『……そうか。なら、しあさってまでに戻るよ』
「えっ?」
ヒナはアルトを見た。アルトはヒナの方へ振り向く。
『だからしあさって、デートしよう。そうだな、街に行こうよ』
「……珍しいわね、君が街に行こうって言うなんて」
『ダメ?』
「いいわよ。その日までに戻るなら」
『良かった。約束するよ』
アルトは嬉しそうに微笑んだ。ヒナだけに見せる無邪気な、年相応の笑顔。
『ねェ、ヒナクン。キスしていい?』
アルトはベッドに座り、ヒナに寄り掛かる。
ヒナはタバコを消した。そしてアルトのアゴを手に取り、叱る様に言う。
「バカね。そういうのは、何も言わずに“奪い”なさい」
ヒナはそう言うとアルトとキスを交わす。甘く優しいキス。
ゆっくりと互いにを確かめるキスによりアルトの口内はヒナのタバコの匂いに満たされた。
互いにゆっくりと離れる。
『“奪う”ね。海賊みたいだ』
「そうね。ヒナ失態」
アルトの言葉にヒナは素っ気なく答える。またタバコを手に取り、火を点ける。
「でも、私が欲しいならそれくらいの覚悟をしなさい」
ヒナは口角をあげ、不敵微笑んだ。
fin