またいつか
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それがルカから聞いた最後の言葉。
その言葉と笑顔を最後にルカは意識を失った。
ルカがおれにもたれるように倒れたのと同時に、ペガパンクと科学者達が部屋になだれ込み、ルカを連れて行ってしまった。
おれに残されたのは、ルカがいつも読んでいた本と割れたティーカップだけ。
もちろんその後、ルカのどうなったかはおれは知らない。
―――――――
―――――
くまは
そしてくま自身ももう何度も読んだページだ。そこにはこう書かれていた。
―――隣人は友となり、友は
―――その絆は輪廻し、互いを引き合わせるだろう。
と。
「記憶が消えても、“絆”があるならば、また…」
「くま、時間だ」
「……」
背中越しに呼ばれたくまは言葉にを切り、本を閉じる。そしてゆっくりとした動作で立ち上がると、科学者の後をついて歩いた。
手術室に続く渡り廊下から海が見えた。くまはふと、呟く。
「……お前に会うことは出来るだろうか」
海を見つめるくまは静かに本に手を添えていた。
fin
⇒あとがき