STRONG WORLD 渡り鳥×ゼロ
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『広いなこの船……』
アルトは空飛ぶ船に到着し、船内を闊歩していた。
右手の篭手は壊れてしまったため、今はない。
『気配が多い。まぁ、仕方ないか。これくらいの船艦になると、人員は必然的に多くなるものだし』
アルトは、独り言のよう呟く。
その足元には何人もの黒いスーツの男達が昏倒していた。
『一番強い気配はここか…』
アルトは門のように巨大な障子のノブの部分に手を添える。
そして、勢いよく開けた。
「「!」」
大きな音を立てたため、部屋にいた2つの気配が自分へ目を向けるのを感じる。
アルトは声を出した。
『アンタが、“金獅子のシキ”だよね?
かの海賊王“ゴールド・ロジャー”や四皇“白ひげ”と同じ時代を生きた“伝説”って言われてる……』
「っててめェ!!何者んだァ!」
いいながら辺りを見渡す。船にしてはむやみに大きな部屋。その部屋にいるのは老人と奇怪な人物の2人。
オナラのような足音を鳴らしながら、声を上げたのはもちろん奇怪な人物だ。
『僕はノティ・アルト。海兵だ』
「ほう? 海軍か、いつ潜入しやがったんだ?」
『はぁ、知ってるだろ。 “僕が上がってくるのを見ていたんだから”』
「………ほう。何を根拠に?」
老人、シキはニタニタと口を歪ませアルトに尋ねる。
試されているようなその目にアルトは無愛想な返事をした。
『岩肌から、やたらと大きな映像電伝虫がいるのは確認していたからね』
「!」
『で、インペルダウンから脱走した男が、今更何を考えて表舞台に出てきたの?
しかも本部に奇襲をかけるなんて』
「ああァ。あんなもん、ただの余興だ」
『余興ね…』
「おっとそういやァ、その余興を邪魔されたみてェだが」
『……』
「おい、お前。あの船を止めた“何か”を使う能力者をしらないか?」
『僕だけど、それが?』
「!! お前があの“能力者”だとーーー!!」
「うるせェ、どっか行ってろ」
「え!? シキ様!!?」
奇怪な人物、Dr.インディゴは驚いた顔をする。シキは口角をあげて葉巻を燻らせた。
「おれはこいつに話しがある。下がってろ」
そう言われれば、Dr.インディゴは下がるしかない。
おずおずとオナラのような足音を立て部屋から出て行った。
『彼は何者?』
「Dr.インディゴ。我が海賊団の科学者だ。あんなナリだが腕は確かだ。覚えておくがいい」
『覚えておく意味はないと思うけど』
「何を言ってる。仲間になるなら知っておかねェとな」
『? 何の話をしているんだ?』
アルトは首を傾げる。
「おれが、お前のその能力を買おうと言っているのだ」
『?』
ヒュン…!
『!』
アルトはカンッと斬撃をひとつの“ピース”で無効化する。
瞬間、ピースの合間を縫って“嵐脚(ランキャク)”を放った。
しかしその“威嚇”はシキの真横の壁に斬撃を残すに留まった。
「ほう。やはりその能力…“盾”というべきか。お前の力があれば“天候への心配”はなくなるという訳だな」
『……』
アルトは突然放たれた斬撃に“反射”で対応した。しかしこれだけでは相手に脅威を与えられない。
難しいな、とアルトは思った。
「それの“能力”。おれの役に立てろ」
『……だから、僕を“ここ”に来るように仕向けたの?』
「ほう、気付いていたか。察しがいい。まぁ、まさか正面から来るとは思わなかったが…」
『見つかっているのにコソコソするのは趣味じゃないだけだ』
「気にいった!! 海軍にしちゃ天晴な奴だ。きっとここでもうまくやれるだろう」
『だから、何で入ることになっているんだ?』
「じゃあ、お前は何をしにきた?」
眉をひそめ心底わからないというように言葉を吐くシキ。
アルトはつまらない質問だとため息をつく。
『さっき言った。“アンタは何をする気なのか”って。それを尋ねに来たんだ』
「……」
『本部への強襲が“余興”なら、本当の目的は何だっていうんだ?』
「なるほどな……。そうだな最近世間が騒がしいと思わんか?」
『世間が……?』
アルトは言われて、頭を捻った。世間が騒がしいのはいつものこと。
だからシキが何のことを言っているのかを正確に把握しなければならないと感じた。
目の前の男はセンゴク達を手こずらせた“伝説”の男で、今の今まで世間に現れなかった。
そんな奴が何の用意もなくフラッと現れるなんて、子供でも思わないだろう。
シキが現れたこの時期と、その中で今起こっていること、否、“起こり始めたことが重要だ”。
アルトは瞬きを2回する間に思考をめぐらした結果、そこにたどり着いた。
『まさか、“東の海(イーストブルー)”の事件に?』
「……」
アルトはシキの顔色を伺う。その笑みは犯人が見せるそれだった。
『はぁ……』
アルトは居住まいを正すと、ひとつ呼吸を整えた。そして、心の中で詫びる。
―――“悪い、センゴクサン。無茶をすることになる”
「勘のいい奴は嫌いじゃねェ。どうだ? おれにつかないか?」
『アンタなんかにつかない。僕は海兵だ』
「……」
『それに、アンタが何をするかを知った以上、見過ごす訳にはいかない』
アルトは殺気をシキに向けて放つ。敵意をむき出しだ。
「残念だ。もう少し賢い奴だと思っていたが」
『そんな賢さに興味はない。―――“妨害行動(サボタージュ)”!!』
アルトは手をシキに向けると、シキにピースを展開した。
.
アルトは空飛ぶ船に到着し、船内を闊歩していた。
右手の篭手は壊れてしまったため、今はない。
『気配が多い。まぁ、仕方ないか。これくらいの船艦になると、人員は必然的に多くなるものだし』
アルトは、独り言のよう呟く。
その足元には何人もの黒いスーツの男達が昏倒していた。
『一番強い気配はここか…』
アルトは門のように巨大な障子のノブの部分に手を添える。
そして、勢いよく開けた。
「「!」」
大きな音を立てたため、部屋にいた2つの気配が自分へ目を向けるのを感じる。
アルトは声を出した。
『アンタが、“金獅子のシキ”だよね?
かの海賊王“ゴールド・ロジャー”や四皇“白ひげ”と同じ時代を生きた“伝説”って言われてる……』
「っててめェ!!何者んだァ!」
いいながら辺りを見渡す。船にしてはむやみに大きな部屋。その部屋にいるのは老人と奇怪な人物の2人。
オナラのような足音を鳴らしながら、声を上げたのはもちろん奇怪な人物だ。
『僕はノティ・アルト。海兵だ』
「ほう? 海軍か、いつ潜入しやがったんだ?」
『はぁ、知ってるだろ。 “僕が上がってくるのを見ていたんだから”』
「………ほう。何を根拠に?」
老人、シキはニタニタと口を歪ませアルトに尋ねる。
試されているようなその目にアルトは無愛想な返事をした。
『岩肌から、やたらと大きな映像電伝虫がいるのは確認していたからね』
「!」
『で、インペルダウンから脱走した男が、今更何を考えて表舞台に出てきたの?
しかも本部に奇襲をかけるなんて』
「ああァ。あんなもん、ただの余興だ」
『余興ね…』
「おっとそういやァ、その余興を邪魔されたみてェだが」
『……』
「おい、お前。あの船を止めた“何か”を使う能力者をしらないか?」
『僕だけど、それが?』
「!! お前があの“能力者”だとーーー!!」
「うるせェ、どっか行ってろ」
「え!? シキ様!!?」
奇怪な人物、Dr.インディゴは驚いた顔をする。シキは口角をあげて葉巻を燻らせた。
「おれはこいつに話しがある。下がってろ」
そう言われれば、Dr.インディゴは下がるしかない。
おずおずとオナラのような足音を立て部屋から出て行った。
『彼は何者?』
「Dr.インディゴ。我が海賊団の科学者だ。あんなナリだが腕は確かだ。覚えておくがいい」
『覚えておく意味はないと思うけど』
「何を言ってる。仲間になるなら知っておかねェとな」
『? 何の話をしているんだ?』
アルトは首を傾げる。
「おれが、お前のその能力を買おうと言っているのだ」
『?』
ヒュン…!
『!』
アルトはカンッと斬撃をひとつの“ピース”で無効化する。
瞬間、ピースの合間を縫って“嵐脚(ランキャク)”を放った。
しかしその“威嚇”はシキの真横の壁に斬撃を残すに留まった。
「ほう。やはりその能力…“盾”というべきか。お前の力があれば“天候への心配”はなくなるという訳だな」
『……』
アルトは突然放たれた斬撃に“反射”で対応した。しかしこれだけでは相手に脅威を与えられない。
難しいな、とアルトは思った。
「それの“能力”。おれの役に立てろ」
『……だから、僕を“ここ”に来るように仕向けたの?』
「ほう、気付いていたか。察しがいい。まぁ、まさか正面から来るとは思わなかったが…」
『見つかっているのにコソコソするのは趣味じゃないだけだ』
「気にいった!! 海軍にしちゃ天晴な奴だ。きっとここでもうまくやれるだろう」
『だから、何で入ることになっているんだ?』
「じゃあ、お前は何をしにきた?」
眉をひそめ心底わからないというように言葉を吐くシキ。
アルトはつまらない質問だとため息をつく。
『さっき言った。“アンタは何をする気なのか”って。それを尋ねに来たんだ』
「……」
『本部への強襲が“余興”なら、本当の目的は何だっていうんだ?』
「なるほどな……。そうだな最近世間が騒がしいと思わんか?」
『世間が……?』
アルトは言われて、頭を捻った。世間が騒がしいのはいつものこと。
だからシキが何のことを言っているのかを正確に把握しなければならないと感じた。
目の前の男はセンゴク達を手こずらせた“伝説”の男で、今の今まで世間に現れなかった。
そんな奴が何の用意もなくフラッと現れるなんて、子供でも思わないだろう。
シキが現れたこの時期と、その中で今起こっていること、否、“起こり始めたことが重要だ”。
アルトは瞬きを2回する間に思考をめぐらした結果、そこにたどり着いた。
『まさか、“東の海(イーストブルー)”の事件に?』
「……」
アルトはシキの顔色を伺う。その笑みは犯人が見せるそれだった。
『はぁ……』
アルトは居住まいを正すと、ひとつ呼吸を整えた。そして、心の中で詫びる。
―――“悪い、センゴクサン。無茶をすることになる”
「勘のいい奴は嫌いじゃねェ。どうだ? おれにつかないか?」
『アンタなんかにつかない。僕は海兵だ』
「……」
『それに、アンタが何をするかを知った以上、見過ごす訳にはいかない』
アルトは殺気をシキに向けて放つ。敵意をむき出しだ。
「残念だ。もう少し賢い奴だと思っていたが」
『そんな賢さに興味はない。―――“妨害行動(サボタージュ)”!!』
アルトは手をシキに向けると、シキにピースを展開した。
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