己の幕を引く場所
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「センゴク大将!ガープ中将!オーロ・ジャクソン号が……!!真っ正面から本部に入って来ます!」
「そんな声を張り上げんでも見えとるわい」
「ロジャーの奴どういうつもりだ…!!」
ガープとセンゴクは前線に目をやる。オーロ・ジャクソン号は悠然と迫った。
「!」
ガープは甲板にロジャーの姿を見つける。ロジャーは赤いコートを羽織り、いつも通り憎らしい笑みを浮かべていた。
「他に誰か乗っているのか!!?」
センゴクは前線にいる海兵に尋ねる。
「いえ…ロジャー以外は見受けられません!!」
「……レイリーとも別れて来たか、ロジャー」
ガープは腕を組みは甲板に立つロジャーを睨む。何十年もの間、追いかけ続けた男とこんな形で出会うとはガープも思っていなかった。
「どこかに隠れてるかもしらん!警戒を怠るな!!」
センゴクの指示が飛ぶ。すでに数百の銃口がオーロ・ジャクソン号に向けられていた。
「ガープ中将!」
「なんじゃ?」
センゴクより数歩下がっていたガープの下に部下がやってくる。
「先程、指示通り本部外を確かめて参りましたが…海上に“刀傷”が残っていました」
「海に刀傷じゃと…?フン、そんなことが出来る奴はあいつくらいじゃな」
「大将にご報告しますか?」
「いや、言わんでいい。奴はこの場には出てこん」
「!……中将には確証があるのですが?」
「確証?そんなもんねェ。ただ単にレニーはそんな野暮はせんだけだ」
ギィィィ…
オーロ・ジャクソン号が接岸する。
「よぉ、ガープ!センゴク!」
ロジャーはニンッと笑った。ガープは厳しい目を向ける。
「ロジャー!!てめェ、何しに来やがった!」
「おいおい怒鳴るなよ!“自首”をしに来たんだ!!」
「「!!」」
ガープとセンゴクは目を見張った。
「“自首”だァ!!?」
「貴様!何を企んでやがる!!」
「だから企んでなんかねェよ!」
甲板から、よっと本部の広場に降り立ったロジャー。銃口はザッとロジャーに向けられた。
「撃つなよ。丸腰だ」
ヒラヒラと手を振るロジャー。数百人の海兵達を前にして、堂々と振る舞うロジャーに海兵達は唖然としていた。
「“自首”をしても罪が軽くなるものではない。貴様に待ってんのは“死刑”だ」
「それぐれェわかってるぜ、センゴクよォ。おれは死に場所をここに決めただけだ」
「!」
「おれ達海賊は自由だからな。死に場所も自分で決めるんだ!」
「それがここだと!?大層迷惑な話じゃねェか」
「シシシ…!!」
笑うロジャー。ガープはロジャーの手にガチャンと手錠を嵌めた。
「楽な死に方は出来ねェぞ」
「する気もねェな」
「……」
「ガープ、本部に連れて行け」
「…わかっとる」
ガープはロジャーを見たまま、センゴクの言葉に答える。そしてロジャーの手を引いた。
「ロジャーは確保した。銃を引け!」
センゴクの指示で海兵達は銃を引く。
「ああ、そうだ」
「?なんだ?」
ロジャーは思い出したかのように言葉を発する。ガープは足を止めた。
後方ではセンゴクの指示が飛ぶ。
「オーロ・ジャクソン号を接収するぞ!」
「…船には手出さないでくれるか?レイリーがお前らに船を処分させるのを嫌がってな」
「た、大将!!?急に空が黒く…!!」
「「「!!?」」」
ガープは海兵のその声で後方に目をやる。オーロ・ジャクソン号の上空がみるみる闇に包まれて行く。
「何だ!?」
「ありゃ……」
ガープは空を見上げ目を見張る。ロジャーはニヤッと笑った。
「うちのレニーがカタをつけるからよ」
「!!センゴク!!兵士を下がらせろ!」
「!?」
『―――“紅之符心帆(クノープラウホ)”』
フォォン……
闇がオーロ・ジャクソン号を包む。静寂が本部に広がった。
…………
「「「……??」」」
突然の静寂に海兵達は首を傾げる。センゴクもガープも、その闇を見上げた。
パキッ…
闇から青空が見えた。センゴクは経験からくる直感に声を張り上げた。
「!―――お前ら、今すぐ離れろ!!」
パキィィン……!!ズシャァアア……!!
「「「!!」」」
静寂から一変、船が崩れる音が本部に響く。“斬撃の“余波が周りの海兵を吹き飛ばした。
その音が無くなると同時に闇が晴れ、青空が広がる。しかしそこにはさっきまであったものがない。
「船が……オーロ・ジャクソン号が…!!」
「「消えた……!?」」
「何が起こったんだ…?」
「レニーの野郎、やりやがったな…!!」
ガープとセンゴクが奥歯を噛む。
海兵達が呆然とする中、ロジャーは空を見上げニンッと笑った。
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「そんな声を張り上げんでも見えとるわい」
「ロジャーの奴どういうつもりだ…!!」
ガープとセンゴクは前線に目をやる。オーロ・ジャクソン号は悠然と迫った。
「!」
ガープは甲板にロジャーの姿を見つける。ロジャーは赤いコートを羽織り、いつも通り憎らしい笑みを浮かべていた。
「他に誰か乗っているのか!!?」
センゴクは前線にいる海兵に尋ねる。
「いえ…ロジャー以外は見受けられません!!」
「……レイリーとも別れて来たか、ロジャー」
ガープは腕を組みは甲板に立つロジャーを睨む。何十年もの間、追いかけ続けた男とこんな形で出会うとはガープも思っていなかった。
「どこかに隠れてるかもしらん!警戒を怠るな!!」
センゴクの指示が飛ぶ。すでに数百の銃口がオーロ・ジャクソン号に向けられていた。
「ガープ中将!」
「なんじゃ?」
センゴクより数歩下がっていたガープの下に部下がやってくる。
「先程、指示通り本部外を確かめて参りましたが…海上に“刀傷”が残っていました」
「海に刀傷じゃと…?フン、そんなことが出来る奴はあいつくらいじゃな」
「大将にご報告しますか?」
「いや、言わんでいい。奴はこの場には出てこん」
「!……中将には確証があるのですが?」
「確証?そんなもんねェ。ただ単にレニーはそんな野暮はせんだけだ」
ギィィィ…
オーロ・ジャクソン号が接岸する。
「よぉ、ガープ!センゴク!」
ロジャーはニンッと笑った。ガープは厳しい目を向ける。
「ロジャー!!てめェ、何しに来やがった!」
「おいおい怒鳴るなよ!“自首”をしに来たんだ!!」
「「!!」」
ガープとセンゴクは目を見張った。
「“自首”だァ!!?」
「貴様!何を企んでやがる!!」
「だから企んでなんかねェよ!」
甲板から、よっと本部の広場に降り立ったロジャー。銃口はザッとロジャーに向けられた。
「撃つなよ。丸腰だ」
ヒラヒラと手を振るロジャー。数百人の海兵達を前にして、堂々と振る舞うロジャーに海兵達は唖然としていた。
「“自首”をしても罪が軽くなるものではない。貴様に待ってんのは“死刑”だ」
「それぐれェわかってるぜ、センゴクよォ。おれは死に場所をここに決めただけだ」
「!」
「おれ達海賊は自由だからな。死に場所も自分で決めるんだ!」
「それがここだと!?大層迷惑な話じゃねェか」
「シシシ…!!」
笑うロジャー。ガープはロジャーの手にガチャンと手錠を嵌めた。
「楽な死に方は出来ねェぞ」
「する気もねェな」
「……」
「ガープ、本部に連れて行け」
「…わかっとる」
ガープはロジャーを見たまま、センゴクの言葉に答える。そしてロジャーの手を引いた。
「ロジャーは確保した。銃を引け!」
センゴクの指示で海兵達は銃を引く。
「ああ、そうだ」
「?なんだ?」
ロジャーは思い出したかのように言葉を発する。ガープは足を止めた。
後方ではセンゴクの指示が飛ぶ。
「オーロ・ジャクソン号を接収するぞ!」
「…船には手出さないでくれるか?レイリーがお前らに船を処分させるのを嫌がってな」
「た、大将!!?急に空が黒く…!!」
「「「!!?」」」
ガープは海兵のその声で後方に目をやる。オーロ・ジャクソン号の上空がみるみる闇に包まれて行く。
「何だ!?」
「ありゃ……」
ガープは空を見上げ目を見張る。ロジャーはニヤッと笑った。
「うちのレニーがカタをつけるからよ」
「!!センゴク!!兵士を下がらせろ!」
「!?」
『―――“紅之符心帆(クノープラウホ)”』
フォォン……
闇がオーロ・ジャクソン号を包む。静寂が本部に広がった。
…………
「「「……??」」」
突然の静寂に海兵達は首を傾げる。センゴクもガープも、その闇を見上げた。
パキッ…
闇から青空が見えた。センゴクは経験からくる直感に声を張り上げた。
「!―――お前ら、今すぐ離れろ!!」
パキィィン……!!ズシャァアア……!!
「「「!!」」」
静寂から一変、船が崩れる音が本部に響く。“斬撃の“余波が周りの海兵を吹き飛ばした。
その音が無くなると同時に闇が晴れ、青空が広がる。しかしそこにはさっきまであったものがない。
「船が……オーロ・ジャクソン号が…!!」
「「消えた……!?」」
「何が起こったんだ…?」
「レニーの野郎、やりやがったな…!!」
ガープとセンゴクが奥歯を噛む。
海兵達が呆然とする中、ロジャーは空を見上げニンッと笑った。
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