海賊王の休息
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レニー達は、約20日の航海を経てサウスブルーの“バテリラ”に着いた。
『久々じゃと暑く感じるのォ』
「ああ。さすがサウスブルーだ。ロジャー、大丈夫か?』
「おう! 絶好調だぜ、相棒!!」
【海賊王の休息】
「で、レニー。約束の相手はどこだ? もちろん案内してくれんだよな??」
『……』
ロジャーはニコニコと尋ねる。レニーは眉を寄せ、不機嫌そうに言った。
『……フン。どうせここで別れてもついて来るのであろう』
「もちろんだ!!」
『ならば、その無駄口を慎め。我の機嫌を損ねるな』
「ヘーヘー」
『はぁ……』
「苦労するな」
『まったくじゃ。主がおらねば我はこやつを八つ裂きにしておったわ』
「はは。そうか」
悪態をつくレニーにレイリーは苦笑した。
「レニーさん!!」
『!』
入口を守る島民の一人がレニーを見つけ声を掛けてきた。
『おお。魚屋のせがれか。久しいのォ』
「本当に何年振りかな! 今着いたのかい?」
『ああ。今さっきじゃ。また当分世話になる』
「そうか!! いやァ、あんたが賞金首になった時は驚いたよ! しかもあの海賊王の船だなんて!!」
嬉々と話す島民はレニーの後ろにいる二人を見る。
「レニーさん、この人達は………って、まさか!!!」
ニンッと笑うロジャーと腕を組むレイリーを見て固まった。
レニーが言う。
『主が今言うた者達じゃよ。手配はここまで回っておるのか?』
「て、手配書くらいだよ。大丈夫! 心配しなくてもアンタ達を売る奴なんてこの島にはいないから」
『そうか、安心した。――ところであの子は息災か?』
「!! もちろん! ルージュちゃん元気にしてるよ! 手配書が出た時は驚いてたが、嬉しそうだったぜ」
『フッ……喜ぶものでもあるまい』
「「!」」
レニーの声に嬉嬉 とした色が見える。ロジャーとレイリーはその様子に少し驚いた。
島民はレニーに話す。
「何言ってんだ!! 島の英雄のアンタが名を上げたなんて嬉しいに決まってるじゃねェか。
おれ!! 皆に伝えてくる。レニーさんは早くルージュちゃん家に行きな!!」
『ああ』
そう言うと、島民はダッと駆けて行った。それに追いつく形で3人が村に入るとレニーを歓迎する声が至る所であがる。
「お前はどこでも英雄 なんだな」
レイリーが感心しながら言う。レニーと出会ったあの村や航海中に立ち寄った街で似たような状況に遭遇していたからだ。 レニーは首を横に振る。
『我はただ海賊や山賊を“喰らった”だけじゃ。どの場においても人間を助けたつもりは毛頭ない』
「でも、ヒーローの時にルージュちゃんに会ったんだろ?」
『!』
レニーはギラッとロジャーを睨む。ロジャーは、悪ィ悪ィと平謝りをした。
『もうよい。さっさとゆくぞ』
*
丘の上に建つ一軒の小さな家。レニーはドアを叩いた。
「はぁい、どなた?」
家の中から鈴のような綺麗な声がする。
『ルージュ、我じゃ』
レニーの言い終わると同時にドアが勢いよく開いた。
「レニー!? 本当にレニーなの!!?」
ドアから出てきたルージュは金色の柔らかなウェーブを持ち、肌は南国には珍しい白。顔のそばかすがチャームポイントの綺麗な女性だった。
「…!!」
ロジャーはあまりの綺麗さに見惚れる。そんなルージュはレニーに飛び付いた。
「レニー!! おかえりなさい!!」
『ああ、今帰った』
レニーはルージュの頭を撫でる。ルージュは顔を上げた。
「手配書が出てたからすごく驚いたのよ! 1億5000万だなんて」
『悪かった。驚かす気はなかったのだが……』
「知ってる。驚いたけど、レニーは強いから心配はしてなかったよ」
『そうか』
「でも、無事帰って来て本当に良かった」
『……ああ』
レニーは優しい顔でルージュに微笑む。レイリーはそれを見て口角を上げた。
「フフッ…レニーも素直に謝れるんだな。驚いたぞ」
「!」
『素直は余計じゃよ』
レイリーの言葉にレニーはさっきの不機嫌はどこへ行ったのか、機嫌良く答える。
ルージュはレニーから離れると後ろの二人を見る、そしてレニーに尋ねた。
「レニー、こちらのお二人は??」
『我が乗船しておった海賊船の船長と副船長じゃ』
ロジャーとレイリーを順番に紹介する。
「!! じゃあ、あなたが海賊王!!?」
「……」
「? おい、ロジャー。返事くらいしろ」
「!! あ、ああ。すまねェ」
レイリーに小突かれて我にかえったロジャーは笑ってごまかした。
『……さっきまで騒いでおったくせに変な奴じゃな。まぁよい。ルージュ、我らを家に招いてくれぬか?』
ルージュはレニーの問いに笑顔で頷いた。
「いいに決まってるでしょ!! お二人もどうぞ上がってください」
『久々じゃと暑く感じるのォ』
「ああ。さすがサウスブルーだ。ロジャー、大丈夫か?』
「おう! 絶好調だぜ、相棒!!」
【海賊王の休息】
「で、レニー。約束の相手はどこだ? もちろん案内してくれんだよな??」
『……』
ロジャーはニコニコと尋ねる。レニーは眉を寄せ、不機嫌そうに言った。
『……フン。どうせここで別れてもついて来るのであろう』
「もちろんだ!!」
『ならば、その無駄口を慎め。我の機嫌を損ねるな』
「ヘーヘー」
『はぁ……』
「苦労するな」
『まったくじゃ。主がおらねば我はこやつを八つ裂きにしておったわ』
「はは。そうか」
悪態をつくレニーにレイリーは苦笑した。
「レニーさん!!」
『!』
入口を守る島民の一人がレニーを見つけ声を掛けてきた。
『おお。魚屋のせがれか。久しいのォ』
「本当に何年振りかな! 今着いたのかい?」
『ああ。今さっきじゃ。また当分世話になる』
「そうか!! いやァ、あんたが賞金首になった時は驚いたよ! しかもあの海賊王の船だなんて!!」
嬉々と話す島民はレニーの後ろにいる二人を見る。
「レニーさん、この人達は………って、まさか!!!」
ニンッと笑うロジャーと腕を組むレイリーを見て固まった。
レニーが言う。
『主が今言うた者達じゃよ。手配はここまで回っておるのか?』
「て、手配書くらいだよ。大丈夫! 心配しなくてもアンタ達を売る奴なんてこの島にはいないから」
『そうか、安心した。――ところであの子は息災か?』
「!! もちろん! ルージュちゃん元気にしてるよ! 手配書が出た時は驚いてたが、嬉しそうだったぜ」
『フッ……喜ぶものでもあるまい』
「「!」」
レニーの声に
島民はレニーに話す。
「何言ってんだ!! 島の英雄のアンタが名を上げたなんて嬉しいに決まってるじゃねェか。
おれ!! 皆に伝えてくる。レニーさんは早くルージュちゃん家に行きな!!」
『ああ』
そう言うと、島民はダッと駆けて行った。それに追いつく形で3人が村に入るとレニーを歓迎する声が至る所であがる。
「お前はどこでも
レイリーが感心しながら言う。レニーと出会ったあの村や航海中に立ち寄った街で似たような状況に遭遇していたからだ。 レニーは首を横に振る。
『我はただ海賊や山賊を“喰らった”だけじゃ。どの場においても人間を助けたつもりは毛頭ない』
「でも、ヒーローの時にルージュちゃんに会ったんだろ?」
『!』
レニーはギラッとロジャーを睨む。ロジャーは、悪ィ悪ィと平謝りをした。
『もうよい。さっさとゆくぞ』
*
丘の上に建つ一軒の小さな家。レニーはドアを叩いた。
「はぁい、どなた?」
家の中から鈴のような綺麗な声がする。
『ルージュ、我じゃ』
レニーの言い終わると同時にドアが勢いよく開いた。
「レニー!? 本当にレニーなの!!?」
ドアから出てきたルージュは金色の柔らかなウェーブを持ち、肌は南国には珍しい白。顔のそばかすがチャームポイントの綺麗な女性だった。
「…!!」
ロジャーはあまりの綺麗さに見惚れる。そんなルージュはレニーに飛び付いた。
「レニー!! おかえりなさい!!」
『ああ、今帰った』
レニーはルージュの頭を撫でる。ルージュは顔を上げた。
「手配書が出てたからすごく驚いたのよ! 1億5000万だなんて」
『悪かった。驚かす気はなかったのだが……』
「知ってる。驚いたけど、レニーは強いから心配はしてなかったよ」
『そうか』
「でも、無事帰って来て本当に良かった」
『……ああ』
レニーは優しい顔でルージュに微笑む。レイリーはそれを見て口角を上げた。
「フフッ…レニーも素直に謝れるんだな。驚いたぞ」
「!」
『素直は余計じゃよ』
レイリーの言葉にレニーはさっきの不機嫌はどこへ行ったのか、機嫌良く答える。
ルージュはレニーから離れると後ろの二人を見る、そしてレニーに尋ねた。
「レニー、こちらのお二人は??」
『我が乗船しておった海賊船の船長と副船長じゃ』
ロジャーとレイリーを順番に紹介する。
「!! じゃあ、あなたが海賊王!!?」
「……」
「? おい、ロジャー。返事くらいしろ」
「!! あ、ああ。すまねェ」
レイリーに小突かれて我にかえったロジャーは笑ってごまかした。
『……さっきまで騒いでおったくせに変な奴じゃな。まぁよい。ルージュ、我らを家に招いてくれぬか?』
ルージュはレニーの問いに笑顔で頷いた。
「いいに決まってるでしょ!! お二人もどうぞ上がってください」