船長命令
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「「「か、解散!!?」」」
「どういうこったよォ!! ロジャー船長!!」
「せっかく海賊王なったのに!!」
「宝も置いてくって……」
「これからじゃないですか!!」
「いや。終わりだ」
「「「!!」」」
皆の抗議の声を打ち切り、レイリーは言った。
「皆もわかっているだろう。この旅でおれ達ロジャー海賊団は終わりだと」
「「でも…!!!」」
「全員荷物をまとめておけ。ローグタウンまで送る」
「「「!!」」」
レイリーの言葉に皆、息を飲む。それを見たロジャーは笑った。
「おいおい誰も海賊をやめろとは言ってねェ。続けたけりゃ自分達で船を出せばいい。なんたっておれ達ァ、海を自由に渡る“海賊”だ!!――てめェらの好きに生きろ!」
*
双子岬
「クロッカスありがとよ! お前のおかげだ」
ロジャーとクロッカスは握手をする。
「水くせェこというな。おれも楽しかったぜ」
「「クロッカスさん……!!」」
「おう、シャンクスにバギー!! てめェらもまたグランドラインに来るんだろ? そん時はここに寄れ」
「うう……っ」
「おれ、絶対来るから…!!」
*
ローグタウン。
ロジャー海賊団はその旗を下ろした。クルー達は別れを惜しみながら船を後にする。
「お前らまだいたのか?」
レイリーは空っぽになった部屋にポツンと佇むシャンクスとバギーに言った。
「いや…なんかあんだけギャーギャー騒いでいた船がこんな静かになるなんてなァって思ってさ」
「……なんか不思議だなって言ってたんだよな」
「そうだな」
「レイリーさんは降りないの?」
シャンクスが尋ねる。レイリーは頷いた。
「まだおれ達にはこの船をたたむ役目があるからな」
「レニーさんも?」
「……さぁな。そうかもしれんし、そうじゃないかもしれん」
「今どこにいるの?」
「ロジャーの部屋だ」
「おれ達まださよならを言ってないんだ」
「行ってもいいかな?」
「……。言わなくてもいいんじゃないか」
「「え??」」
レイリーの言葉に二人は驚く。
「あいつは誰一人として別れを言ってない。なんでかわかるか?」
「「??」」
「お前らにまた会えると思ってるからだ」
「「……!!」」
「だからお前らはあいつの期待に答えてやれ」
「「……うん!!」」
二人は元気よく頷いた。レイリーはニコッと笑う。
「ほら、さっさと行け」
「お世話になりました」
「さよなら、レイリーさん」
「ああ。シャンクス、バギー二人共元気でな」
*
「入るぞ」
ガチャとレイリーは扉を開ける。そこにはレニーとロジャーがいた。
『皆は降りたのか?』
「ああ、さっきな。今はお前とロジャー、おれの3人だけだ」
「メインマストの旗も替えたし、事実上解体だな。シシシ…」
『フン……暢気な奴じゃな』
そう言うとレニーは椅子から立ち上がる。ロジャーは尋ねた。
「レニー、どこに行くんだ?」
『我も船を降りるのじゃよ』
「? ああ、4年ってやつか」
『左様。まだ時はあるが、キリがいいから一度戻ろうと思ってなァ』
「なら、送ってやるよ」
『いらぬ』
「じゃあ連れてけ!!」
『!?…なぜ、主を連れ立って行かねばならんのじゃ』
「“船長命令”だ」
ロジャーはニンッと笑う。
『何を言うておる。その海賊団を今しがた解体したのであろう?』
「ああ。だが、てめェはまだ降りてねェだろ」
『!……若僧の屁理屈に付き合う気はない』
「じゃあ、後を追っかけるぞ」
『っ……(こやつならやり兼ねん…)』
レニーはロジャーの言葉に、こめかみをピクピクさせた。レイリーが大きく口を開けて笑う。
「ハハハ。レニーの負けだな」
『ムッ……!! レイリー、主はどうするのだ?』
笑われたことに対し多少不機嫌になりながらレニーは尋ねた。レイリーは笑いを堪えて言う。
「おれか? おれは“最後まで”コイツに付き合うつもりだ」
『フッ……相変わらず、主は物好きじゃな』
「お前“も”…だろ?」
レイリーは口角をあげ、微笑む。レニーはため息をついた。
『……。はぁ、我はとんだ奴等の船に乗ったようじゃな』
「シシシ。何を今さらなこと言ってんだ!!―――ほら約束に遅れちまうぜ!!」
「舵はおれが取ろう。場所はどこだ?」
『……』
諦めたレニーは懐から地図を取り出し、レイリーに投げた。その地図には印が打ってある。
レニーは椅子に座り直してから言った。
『目的地は“バテリラ”。サウスブルーにある美しい島じゃ』
【船長命令】終
「どういうこったよォ!! ロジャー船長!!」
「せっかく海賊王なったのに!!」
「宝も置いてくって……」
「これからじゃないですか!!」
「いや。終わりだ」
「「「!!」」」
皆の抗議の声を打ち切り、レイリーは言った。
「皆もわかっているだろう。この旅でおれ達ロジャー海賊団は終わりだと」
「「でも…!!!」」
「全員荷物をまとめておけ。ローグタウンまで送る」
「「「!!」」」
レイリーの言葉に皆、息を飲む。それを見たロジャーは笑った。
「おいおい誰も海賊をやめろとは言ってねェ。続けたけりゃ自分達で船を出せばいい。なんたっておれ達ァ、海を自由に渡る“海賊”だ!!――てめェらの好きに生きろ!」
*
双子岬
「クロッカスありがとよ! お前のおかげだ」
ロジャーとクロッカスは握手をする。
「水くせェこというな。おれも楽しかったぜ」
「「クロッカスさん……!!」」
「おう、シャンクスにバギー!! てめェらもまたグランドラインに来るんだろ? そん時はここに寄れ」
「うう……っ」
「おれ、絶対来るから…!!」
*
ローグタウン。
ロジャー海賊団はその旗を下ろした。クルー達は別れを惜しみながら船を後にする。
「お前らまだいたのか?」
レイリーは空っぽになった部屋にポツンと佇むシャンクスとバギーに言った。
「いや…なんかあんだけギャーギャー騒いでいた船がこんな静かになるなんてなァって思ってさ」
「……なんか不思議だなって言ってたんだよな」
「そうだな」
「レイリーさんは降りないの?」
シャンクスが尋ねる。レイリーは頷いた。
「まだおれ達にはこの船をたたむ役目があるからな」
「レニーさんも?」
「……さぁな。そうかもしれんし、そうじゃないかもしれん」
「今どこにいるの?」
「ロジャーの部屋だ」
「おれ達まださよならを言ってないんだ」
「行ってもいいかな?」
「……。言わなくてもいいんじゃないか」
「「え??」」
レイリーの言葉に二人は驚く。
「あいつは誰一人として別れを言ってない。なんでかわかるか?」
「「??」」
「お前らにまた会えると思ってるからだ」
「「……!!」」
「だからお前らはあいつの期待に答えてやれ」
「「……うん!!」」
二人は元気よく頷いた。レイリーはニコッと笑う。
「ほら、さっさと行け」
「お世話になりました」
「さよなら、レイリーさん」
「ああ。シャンクス、バギー二人共元気でな」
*
「入るぞ」
ガチャとレイリーは扉を開ける。そこにはレニーとロジャーがいた。
『皆は降りたのか?』
「ああ、さっきな。今はお前とロジャー、おれの3人だけだ」
「メインマストの旗も替えたし、事実上解体だな。シシシ…」
『フン……暢気な奴じゃな』
そう言うとレニーは椅子から立ち上がる。ロジャーは尋ねた。
「レニー、どこに行くんだ?」
『我も船を降りるのじゃよ』
「? ああ、4年ってやつか」
『左様。まだ時はあるが、キリがいいから一度戻ろうと思ってなァ』
「なら、送ってやるよ」
『いらぬ』
「じゃあ連れてけ!!」
『!?…なぜ、主を連れ立って行かねばならんのじゃ』
「“船長命令”だ」
ロジャーはニンッと笑う。
『何を言うておる。その海賊団を今しがた解体したのであろう?』
「ああ。だが、てめェはまだ降りてねェだろ」
『!……若僧の屁理屈に付き合う気はない』
「じゃあ、後を追っかけるぞ」
『っ……(こやつならやり兼ねん…)』
レニーはロジャーの言葉に、こめかみをピクピクさせた。レイリーが大きく口を開けて笑う。
「ハハハ。レニーの負けだな」
『ムッ……!! レイリー、主はどうするのだ?』
笑われたことに対し多少不機嫌になりながらレニーは尋ねた。レイリーは笑いを堪えて言う。
「おれか? おれは“最後まで”コイツに付き合うつもりだ」
『フッ……相変わらず、主は物好きじゃな』
「お前“も”…だろ?」
レイリーは口角をあげ、微笑む。レニーはため息をついた。
『……。はぁ、我はとんだ奴等の船に乗ったようじゃな』
「シシシ。何を今さらなこと言ってんだ!!―――ほら約束に遅れちまうぜ!!」
「舵はおれが取ろう。場所はどこだ?」
『……』
諦めたレニーは懐から地図を取り出し、レイリーに投げた。その地図には印が打ってある。
レニーは椅子に座り直してから言った。
『目的地は“バテリラ”。サウスブルーにある美しい島じゃ』
【船長命令】終