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海軍本部、資料室。
ここは4つの海やGLの島のあらゆる情報や海図、そして犯罪者の記録が残されている。
大きな資料室だ。
ガチャ…
『……』
アルトは資料室に入る。そして犯罪者の棚にまっすぐ歩を進めようとした。
「こんな時間にどなたですか?」
『!』
アルトは声に驚き振り替える。
そこには気の良さそうな年配の海兵がワゴンを押しながら歩いて来ていた。
「あれ!ノティ中将じゃないですか!!」
『?…なんで僕の名を??』
アルトは首を傾げる。見たことは無さそうだ。
「そりゃ、有望株の中将さんですからね。お噂はお聞きしてます」
『そ、そう…』
アルトは困った様に反応する。
「いやいやすいません。何か資料をお探しで?探しますよ」
『いや…』
「そっちに行こうとしたと言うことは犯罪者のリストですよね?
犯罪者リストは結構出入りがあるのでこっちに言ってもらった方が早いですよ」
『……そうなのか』
アルトは迷ったが、早く手にしたかったので尋ねることにした。
『えっと…“狂奏者”って言う犯罪者のリストがほしいんだけど』
「“狂奏者”ですか、えらく古い犯罪者のリストをお探しなんですね」
『……いるんだ』
海兵の言葉にアルトはボソッと呟いた。
しかし、海兵は申し訳なさそうに言う。
「でも、残念ながらそのリストは只今貸し出し中なんですよ」
『貸し出し中…?』
「はい。現在はクザン大将へ貸し出しています」
『!クザンクンに…?』
「はい。その前はセンゴク元帥でしたが…」
『……』
頭痛が大きく鳴る様に感じた。
「もしかして、最近現れたんですかね」
『……。いや、悪いけど僕は知らない。ただ、そう言う犯罪者がいると聞いたから見に来ただけで』
「勉強熱心なんですね!さすがです!!」
『……おだてても何も出ないよ』
「ははは。すいません」
アルトは息をつく。頭痛はやまない。痛みを無視しながら尋ねた。
『……ちなみにキミは“狂奏者”を知ってる?』
「知ってますとも!!私はその時くらいからこの資料室にいますので!
“狂奏者”は今から約15年前、国を島ごと破壊して回った世界的犯罪者!
当時はインぺルダウンから脱獄したあの“金獅子のシキ”の仕業と言われてましたが、別の人物の仕業であると言う上の結論を元に捜査したのです」
熱く語る海兵。アルトはそれに耳を傾ける。
「しかし、犯人を特定する明確な手掛かりは一切ないと聞いています。
しかもたった1年でぱたりと消えたので結局迷宮入り、今や“伝説”の一人ですね」
『……伝説ね。でも、その話だとGLにありがちな超常現象に思えるけど』
「ええ。その線も洗ったらしいです。しかし島ごと消える現象は今までなかったですからね。後、根拠として一番大きかったのが……」
『?』
「サルベージで上がった遺体を検証した結果、あがった全ての遺体の死因は溺死ではなかったと聞いています。
つまり、島が沈む“その前に”死んでいた……しかも致命傷はなく。外傷らしい外傷もない遺体がたくさんあったそうですよ」
『……っ』
―――ズキンッ
大きく血管が波打つように揺れたアルトはさっき見た街の映像が浮かぶ。思わず目を伏せた。
そんなアルトを見て、海兵は慌てて取り繕った。
「あ~すいません、こんな夜中に。怪談みたいな話になっちゃって」
『いや…構わない。他に知ってることはある?』
「そうですね…“狂奏者”という名前になった由来でしたら」
『……由来?』
「はい。あ、これは言ってませんでしたが、狙われた島は全部で12個。その12個目の最後の島が…」
『リコル…』
「よくご存じで!」
『最近行ったから』
「そうでしたか!実はそのリコルである証言があったんですよ」
『?』
「残った半島の住人が中央の公園で、破壊された半島の住人を一人助けたんです。しかし、その破壊された半島の住人は息を引き取る間際で、最後の力を振り絞ってこう言ったそうです」
海兵はコホンとせきをする。そして神妙な顔して言った。
「“音が聞こえる”と」
.
ここは4つの海やGLの島のあらゆる情報や海図、そして犯罪者の記録が残されている。
大きな資料室だ。
ガチャ…
『……』
アルトは資料室に入る。そして犯罪者の棚にまっすぐ歩を進めようとした。
「こんな時間にどなたですか?」
『!』
アルトは声に驚き振り替える。
そこには気の良さそうな年配の海兵がワゴンを押しながら歩いて来ていた。
「あれ!ノティ中将じゃないですか!!」
『?…なんで僕の名を??』
アルトは首を傾げる。見たことは無さそうだ。
「そりゃ、有望株の中将さんですからね。お噂はお聞きしてます」
『そ、そう…』
アルトは困った様に反応する。
「いやいやすいません。何か資料をお探しで?探しますよ」
『いや…』
「そっちに行こうとしたと言うことは犯罪者のリストですよね?
犯罪者リストは結構出入りがあるのでこっちに言ってもらった方が早いですよ」
『……そうなのか』
アルトは迷ったが、早く手にしたかったので尋ねることにした。
『えっと…“狂奏者”って言う犯罪者のリストがほしいんだけど』
「“狂奏者”ですか、えらく古い犯罪者のリストをお探しなんですね」
『……いるんだ』
海兵の言葉にアルトはボソッと呟いた。
しかし、海兵は申し訳なさそうに言う。
「でも、残念ながらそのリストは只今貸し出し中なんですよ」
『貸し出し中…?』
「はい。現在はクザン大将へ貸し出しています」
『!クザンクンに…?』
「はい。その前はセンゴク元帥でしたが…」
『……』
頭痛が大きく鳴る様に感じた。
「もしかして、最近現れたんですかね」
『……。いや、悪いけど僕は知らない。ただ、そう言う犯罪者がいると聞いたから見に来ただけで』
「勉強熱心なんですね!さすがです!!」
『……おだてても何も出ないよ』
「ははは。すいません」
アルトは息をつく。頭痛はやまない。痛みを無視しながら尋ねた。
『……ちなみにキミは“狂奏者”を知ってる?』
「知ってますとも!!私はその時くらいからこの資料室にいますので!
“狂奏者”は今から約15年前、国を島ごと破壊して回った世界的犯罪者!
当時はインぺルダウンから脱獄したあの“金獅子のシキ”の仕業と言われてましたが、別の人物の仕業であると言う上の結論を元に捜査したのです」
熱く語る海兵。アルトはそれに耳を傾ける。
「しかし、犯人を特定する明確な手掛かりは一切ないと聞いています。
しかもたった1年でぱたりと消えたので結局迷宮入り、今や“伝説”の一人ですね」
『……伝説ね。でも、その話だとGLにありがちな超常現象に思えるけど』
「ええ。その線も洗ったらしいです。しかし島ごと消える現象は今までなかったですからね。後、根拠として一番大きかったのが……」
『?』
「サルベージで上がった遺体を検証した結果、あがった全ての遺体の死因は溺死ではなかったと聞いています。
つまり、島が沈む“その前に”死んでいた……しかも致命傷はなく。外傷らしい外傷もない遺体がたくさんあったそうですよ」
『……っ』
―――ズキンッ
大きく血管が波打つように揺れたアルトはさっき見た街の映像が浮かぶ。思わず目を伏せた。
そんなアルトを見て、海兵は慌てて取り繕った。
「あ~すいません、こんな夜中に。怪談みたいな話になっちゃって」
『いや…構わない。他に知ってることはある?』
「そうですね…“狂奏者”という名前になった由来でしたら」
『……由来?』
「はい。あ、これは言ってませんでしたが、狙われた島は全部で12個。その12個目の最後の島が…」
『リコル…』
「よくご存じで!」
『最近行ったから』
「そうでしたか!実はそのリコルである証言があったんですよ」
『?』
「残った半島の住人が中央の公園で、破壊された半島の住人を一人助けたんです。しかし、その破壊された半島の住人は息を引き取る間際で、最後の力を振り絞ってこう言ったそうです」
海兵はコホンとせきをする。そして神妙な顔して言った。
「“音が聞こえる”と」
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