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アルトの瞳が揺らいだ。まだ完全に混乱から解け切っていない頭を無理やり冷静にさせる。
「フッフッフ…だいぶ“思い出した”みたいだが……」
『アンタが知ってる訳がない』
アルトは覇気を強めた。しかし、ドフラミンゴは笑うだけ。
「フフフ…知ってるぜェ。てめェのことを洗いざらい調べて来たからな」
『?』
「何も今“お前に記憶がない”事を知った訳じゃねェ。ワニ野郎の後釜会議以降、てめェに興味が出ていろいろ調べさせてもらったのさ」
『バカを言うな。アンタなんかに分かるハズない…』
アルトは呆れた声で言う。しかしドフラミンゴはそれを可笑しそうに笑った。
「なんだ?センゴクや青キジに“わからない”とでも言われたのか……??
もしそう言われたんなら…フフ、それは嘘だ。なんせおれの情報はてめェの大好きな“海軍”から来てるんだからなァ…!!」
『“海軍”…!!?』
アルトは驚いた。つい抵抗するのも忘れるくらいに…。
「フフフ…、興味が湧いたか?なら特別に教えてやろうじゃねェか」
大人しくなったアルトにドフラミンゴは昔話を話すように語り出した。
「15・16年前、このGLで12の島が消えた事件があったのを知ってるか?」
『…?』
「フッフッフッ…文字通り消えたのさ。島が世界の地図から綺麗さっぱりとな。
どんな方法かは未だにわかってねェらしいが…フフ…海軍のバスターコールも目じゃねェくらいに島もその島にある国も無差別に破壊されたらしいぜ」
『……』
「ただ…そうなったのは11個の島」
『?』
「12番目に狙われた“リコル”島だけは半分残ったんだとよ」
『リコル…!?』
(あの…島が…人為的に破壊された…!?)
ドフラミンゴの出した島の名にアルトは目を見張った。
「そしてその犯罪者は“リコル”を半分破壊したのを最後に姿を見せなくなった。海軍は結局捕まえることが出来ず今に至った訳だが」
『…まさかその事件の犯人が僕だと言うのか…?何も根拠がないじゃないか』
アルトはバカバカしいと言わんばかりに否定する。しかしドフラミンゴは話を続けた。
「フフ…何もおれの結論じゃねェ。これは“海軍の結論”だ。海軍が言う根拠はその事件の数日後、お前は孤児として青キジに拾われていること」
『!……そんな偶然で』
「偶然?」
ドフラミンゴは笑う。
「フッフッフッ…アルト、偶然が重なればあるのは“必然だけ”だ。おれに言わせてば、お前の偶然はもはや“必然”なんだよ」
『……!』
ドフラミンゴはそう言うとアルトに顔をずいっと近付ける。
「何もお前が青キジに拾われるタイミングが良すぎることだけが理由じゃねェ。もうひとつあったんだよ、海軍がてめェを疑ってる理由がな」
『……もうひとつ?』
「“おれは”確信出来たぜ。なんせ今、てめェが証明してくれたからな」
『なんの話だ…??』
「フフ…焦るな。教えてるよ」
そう言うと、ドフラミンゴはアルトに耳打ちをする。
――――ズキンッ
『……っ』
ドフラミンゴの言葉を聞いた途端、大きく響く頭痛に、アルト眉を顰めた。ドフラミンゴはその反応に満足したのか、顔を引く。
「フフフフ。思い出せそうか?」
『……うっ』
――――ズキンッ
また頭痛が走る。同時にジンベエに言ったあの言葉が甦った。
―――お前さんは海軍に尽くしてる様には見えんが
――“尽くす”?そんな風に考えたことはないな
『……ハァ……っ』
「そろそろ自覚してもいい頃だぜ、アルト」
ドフラミンゴはいらやしく笑う。アルトの頭には自分が言った言葉とドフラミンゴの言葉が重なるように響く。
「“お前ら”は……海軍の、いや世界の」
――“海軍”は
「敵なんだぜ」
――“僕ら”の“敵”だから
.
「フッフッフ…だいぶ“思い出した”みたいだが……」
『アンタが知ってる訳がない』
アルトは覇気を強めた。しかし、ドフラミンゴは笑うだけ。
「フフフ…知ってるぜェ。てめェのことを洗いざらい調べて来たからな」
『?』
「何も今“お前に記憶がない”事を知った訳じゃねェ。ワニ野郎の後釜会議以降、てめェに興味が出ていろいろ調べさせてもらったのさ」
『バカを言うな。アンタなんかに分かるハズない…』
アルトは呆れた声で言う。しかしドフラミンゴはそれを可笑しそうに笑った。
「なんだ?センゴクや青キジに“わからない”とでも言われたのか……??
もしそう言われたんなら…フフ、それは嘘だ。なんせおれの情報はてめェの大好きな“海軍”から来てるんだからなァ…!!」
『“海軍”…!!?』
アルトは驚いた。つい抵抗するのも忘れるくらいに…。
「フフフ…、興味が湧いたか?なら特別に教えてやろうじゃねェか」
大人しくなったアルトにドフラミンゴは昔話を話すように語り出した。
「15・16年前、このGLで12の島が消えた事件があったのを知ってるか?」
『…?』
「フッフッフッ…文字通り消えたのさ。島が世界の地図から綺麗さっぱりとな。
どんな方法かは未だにわかってねェらしいが…フフ…海軍のバスターコールも目じゃねェくらいに島もその島にある国も無差別に破壊されたらしいぜ」
『……』
「ただ…そうなったのは11個の島」
『?』
「12番目に狙われた“リコル”島だけは半分残ったんだとよ」
『リコル…!?』
(あの…島が…人為的に破壊された…!?)
ドフラミンゴの出した島の名にアルトは目を見張った。
「そしてその犯罪者は“リコル”を半分破壊したのを最後に姿を見せなくなった。海軍は結局捕まえることが出来ず今に至った訳だが」
『…まさかその事件の犯人が僕だと言うのか…?何も根拠がないじゃないか』
アルトはバカバカしいと言わんばかりに否定する。しかしドフラミンゴは話を続けた。
「フフ…何もおれの結論じゃねェ。これは“海軍の結論”だ。海軍が言う根拠はその事件の数日後、お前は孤児として青キジに拾われていること」
『!……そんな偶然で』
「偶然?」
ドフラミンゴは笑う。
「フッフッフッ…アルト、偶然が重なればあるのは“必然だけ”だ。おれに言わせてば、お前の偶然はもはや“必然”なんだよ」
『……!』
ドフラミンゴはそう言うとアルトに顔をずいっと近付ける。
「何もお前が青キジに拾われるタイミングが良すぎることだけが理由じゃねェ。もうひとつあったんだよ、海軍がてめェを疑ってる理由がな」
『……もうひとつ?』
「“おれは”確信出来たぜ。なんせ今、てめェが証明してくれたからな」
『なんの話だ…??』
「フフ…焦るな。教えてるよ」
そう言うと、ドフラミンゴはアルトに耳打ちをする。
――――ズキンッ
『……っ』
ドフラミンゴの言葉を聞いた途端、大きく響く頭痛に、アルト眉を顰めた。ドフラミンゴはその反応に満足したのか、顔を引く。
「フフフフ。思い出せそうか?」
『……うっ』
――――ズキンッ
また頭痛が走る。同時にジンベエに言ったあの言葉が甦った。
―――お前さんは海軍に尽くしてる様には見えんが
――“尽くす”?そんな風に考えたことはないな
『……ハァ……っ』
「そろそろ自覚してもいい頃だぜ、アルト」
ドフラミンゴはいらやしく笑う。アルトの頭には自分が言った言葉とドフラミンゴの言葉が重なるように響く。
「“お前ら”は……海軍の、いや世界の」
――“海軍”は
「敵なんだぜ」
――“僕ら”の“敵”だから
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