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…………
……………
「フフ…つれねェ挨拶だな。取り込み中だったから黙って待ってたんだぜ」
『……』
アルトの投げたペーパーナイフを手で弄びながら、カツカツと足音を立て月明かりに姿を見せるドフラミンゴ。
『質問に答えろ』
「フフフ…。そりゃもちろん、てめェに会いに来たのさ。話してェって言っただろ?」
ザクッとドフラミンゴは手近にある本にペーパーナイフを突き刺した。
アルトは銃口をドフラミンゴの首に向ける。
『“アンタと話すことなんてない”…僕はそう答えたハズだよ』
「おれは“わかった”とは言ってねェよな?」
『!!…アンタの返事なんか必要ない。大人しくマリージョアに帰れ…!!』
「フッフッフ……どうした殺気だらけじゃねェか。おれはただお前と“会話”をしに来ただけなんだぜ」
『!?』
アルトの銃を握る左手が急に動かなくなる。ドフラミンゴに拘束されたようだ。ドフラミンゴは一歩ずつアルトに近づく。
「それにな、アルト。“撃てねェ”銃は威嚇にはならねェよ」
『…撃てないだと?わざと拘束していないのになぜ撃てないなんていう?』
アルトは引き金に添えられている人差し指だけが動く違和感について尋ねる。
ドフラミンゴは歩み寄りながら嬉しそうに言った。
「フフフフ。言葉の通りだ」
『?』
「円卓の時に見ていた“あの指令書”にはそう書かれていたんだろ?
センゴクは抜け目ねェからなァ…フッフッフ。アルトがおれにそれ(銃)を向けるのを想定して指令を出しているはずだ」
『……』
アルトはギッとドフラミンゴを睨む。否定も肯定もしない。
「フッフッフ…素直じゃねェな」
ドフラミンゴはカツカツとアルトとの距離を縮めた。
『寄るな。僕は今、アンタの相手をしてる程暇じゃない…!!』
「フフフフフフ…謹慎中のくせにか?」
ドフラミンゴはアルトの制止を聞かず、さらに歩を進める。
そして銃口まであと一歩の所で立ち止まり、アルトを見下ろした。
「邪魔なら、撃てよ。ああ…撃てねェか」
『……っ』
アルトはドフラミンゴを睨みつける。ドフラミンゴはその目を見て、嬉しそうに口角を上げた。
「フフ…本当にいい眼だな。まァ、アルト。せっかく二人になったんだ、おれの話を聞いてけよ」
『“アンタと話すことはない”。同じことを何度も言わせるな』
「フッフッフッ」
ドフラミンゴは余裕たっぷりに言う。
「おいおい、つれねェなァ。話ってのはアルト、てめェが今一番知りたがってる“過去”のことなんだぜ」
『!!?』
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